株式会社 パパママハウス
代表取締役 村上 敬博 氏
愛知県名古屋市緑区松が根台254 TEL052-896-8807
施主のこだわり、細部にまで反映
画一嫌う団塊ジュニアに人気

施主のこだわりを徹底して追求する「One and Onlyの家づくり」を掲げるパパママハウス。コーディネーターの高い提案力は、画一的な家を嫌う団塊ジュニアたちから圧倒的な支持を集めている。
アメリカンスタイルの輸入住宅一辺倒だった98年と比べ、実績は5倍に成長。その過程と今後の展開について村上社長に聞いた。
完成した一邸、一邸が、ほかにひとつとないモデルハウスの役割を果たす。
世界遺産・飛騨白川郷のエッセンスを散りばめた「ふる里が香る家」、フットライトや埋め込みライトなど多彩な照明計画を取り入れた「Lightning House」。南欧をイメージした「プロヴァンス好きな方たちが憧れる家」は、内装やキッチン、家具やランプなど細部のディテールにもとことんこだわり、全国版インテリア誌の読者人気投票でも堂々2位に選ばれた。
「One and Onlyの家づくり」を掲げるパパママハウスでは、建てた人のほとんどが「自分のこだわりを見せたい」と完成見学会を希望する。3〜4月の繁忙期には毎週末開催され、2日間で最大50〜60組が来場するそうだ。
「見学者の登録ベースでみると、潜在顧客は約2000組」(村上社長)。高まる人気の背景には、団塊ジュニア・こだわり層の確実な広がりがある。
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06年度の建築棟数は約50棟。村上社長が就任、有限から株式へ改組する98年までの実績に比べ、5倍に成長した。
98年まではアメリカンスタイルの輸入住宅が中心だったが「80〜90年代初頭まで性能・デザインが革新的ともてはやされた輸入住宅も、すでに手がける会社が飽和状態。競争力をもてなくなっていた」(村上社長)のが不振の原因だった。
そこで村上社長は「他で真似できない徹底したこだわり住宅を」と方向転換を図った。仕様は大別して「プロヴァンス」「シンプルモダン」「ジャパニーズ」「アメリカン」の4つ。それぞれの仕様を施主のこだわりで味付けする形だ。
たとえば、ハウスメーカーでは通常3〜4枚程度の仕様書が、パパママハウスでは厚さ3センチにもなる。施工開始までの約4カ月、ドアノブひとつにいたるまでの部材一つひとつを徹底して吟味するからで、コーディネーターとの打ち合わせ回数が30〜40回を数えることも少なくない。
キッチンは、ほぼすべてオリジナル。プロヴァンス風住宅に似合わないエアコンやドアホンなどの機器は建材で囲い目立たなくするなど、細部にいたるまで施主のイメージを優先する。
コーディネーターによる提案力の高さはネット、雑誌、施主の趣味のコミュニティでも評判を呼んでおり、見学会を毎回訪れる人もいるほど。「ハウスメーカーなどによる画一的な家を嫌う団塊ジュニア世代、特に女性を中心に支持層が増えているのを感じる」と村上社長は言う。
テクノロジーにも注力
それほどこだわっても、部材・間取りの工夫などによるコストダウン手法が確立しているため平均単価は坪55〜60万円。最近では同社のコストダウン手法と建築家のデザインを融合するコラボレーション企画も全建築棟数の1割を占めるようになった。
建築家からは同社の技術・施工力に対する定評も高い。R形状の壁面など、通常の大工では難しいとされるデザイン的な施工でも、同社施工協力会の場合は経験が豊富で、様々な提案に柔軟に対応できるからだ。
また、村上社長は大手ゼネコンの技術研究所出身という経歴の持ち主で、2×4工法による面的な耐震力に加え、基礎・地盤などの耐震性能にも注力した。地盤保障に加え、一体打ち形状でより耐震性を高めたコンクリートW背筋ベタ基礎のほかIAU免震システム、減震システムなども用意し、これらを「パパママンテクノロジー」と銘打った。
「団塊ジュニアの場合、資金負担をご両親に頼ることも少なくない。施主がうちのデザインを気に入って下さっても、そのご両親が大手ハウスメーカーのほうが安心だからと仰る場合も。施工・技術や保障などにも力をいれ、信頼性の高さをしっかりご説明できなければ」と村上社長は言う。今後、「お客様第一主義」をより徹底させ、施工協力会での連携を深めるほか、全面禁煙、清掃の徹底など現場での取り組みにも力を入れる構えだ。
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「今後3年間の計画では、建築棟数70棟・年商15億円を目指す」と村上社長。FM局のCMなどにより愛知・三重・岐阜県での認知度を高めハウスメーカーとの競合力を強める一方で、地元である名古屋市・緑区でのシェア拡大策も企画する。「広域型・ローコスト住宅会社に地元の需要が流れる傾向も見え始めてきた」ためだ。
まずは緑区限定で、坪40万円台の「コージーハウス」の企画を今年度からスタートし、今年は10棟の受注を目指す。「キッチンのみオリジナル」「外壁のみ塗り壁」など、一部にパパママハウスのフレーバーを取り入れたもので、「居心地がよく、ちょっとリーズナブル」な家として差別化を図っていくという。〔写真説明:施工例外観 プロヴァンス風の外観にブロックや植栽がうまく調和する〕

