物流新聞トップへ挑む!加工現場 -57- 2008年04月25日号 ・1178・12P
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映画の中の生産機械

「素晴らしい風船旅行」

1960年 仏 アルベール・ラモリス監督

気球に乗ってプカプカと… 

春爛漫、スカイスポーツとしても人気の「気球」で野を越え、山を越えられたら最高だろう!
  というわけで今回は「気球」と「飛行船」のお話。
1780年頃、フランスのモンゴルフィエ兄弟は、暖炉の熱気に煽られた洗濯物を見て、火を燃やした時に出る煙に空気より軽い成分があると気づいた。工場の煙もヒントに、煙を集めて飛行しようと考えた。きっと、アラビアンナイトの空飛ぶ絨毯のような魔力を感じたであろう。
  1783年9月19日。ベルサイユ宮殿の広場では最初のデモンストレーションが行なわれた。何とルイ16世やマリーアントワネットが見守ったそうだ。気球にバスケットが吊り下げられ、「初の乗客」にはアヒルや雄鶏が…。約2キロbの飛行は無事成功し兄弟は勲章を得ている。続いて3カ月後には人類初の有人飛行にも成功。二人乗りでブローニュの森から浮上し、約90bの高さを25分間ほど飛行した(距離は約8km)。搭乗した二人にも拍手を送りたい。
  同じ頃、同じくフランス人のシャルル教授も水素ガスを詰めたガス気球による有人飛行を目指したが、実験が成功したのは熱気球の10日後であった。なにやら映写機のエミュール兄弟とエジソンの発明争いを彷彿させる。
  気球で人が空を飛んだというビッグニュースは、フランスからオランダ東インド会社を経由し、日本の長崎にも伝承された(1784年8月)。1805年の正月、長崎の上空に気球が上がっている。
  やがて時代は飛行船へ移行った。飛行船の原理を判り易くたとえるなら「野球のボールに回転をかけて投げると、球が浮き進む」。
  最初に飛行実現したのはフランス人ジファールであり、1852年9月24日、飛行距離は44bだったとか。以降ドイツ・ツェップリン社歴史となり、1900年に飛行船1号機完成。1928年には22日間世界一周も成功し大いに人気を集めた。しかし1937年にヒンデンブルク号が大爆発を起こし飛行船の時代は終焉した。この事故を描いた映画が「ヒンデンブルク」(1975年ロバート・ワイズ監督)であった。
  気球の映画では『素晴らしい風船旅行』(1960年アルベール・ラモリス監督)がいい。
  北フランスから花の都パリ・ブルタニュー地区を経てアルプス・モンブランを越えていく姿は優雅であるとともに、撮影技術が秀逸だ。残念ながらラモリス監督はその後、ある映画の撮影のために搭乗したヘリコプターが墜落し、事故死されている。