物流新聞トップへビルダー最前線  2008年05月30日号 ・1180・28P

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株式会社ひまわりほーむ 

代表取締役社長 加葉田 和夫 氏
 
石川県金沢市新保本4-66-6、TEL076-269-8100

金沢の美意識と頑丈さ

全棟に住宅性能評価

品質には徹底的にこだわる―。この業界ではよく聞くこだわりだが、余所とはどうもちがう。金沢市を本拠に富山市や首都圏に展開するひまわりほーむ(1996年創業、従業員94人)は、手がける新築戸建て住宅の全棟に住宅性能評価を表示する。品質を重視するビルダーのなかでも異色の存在だ。売上ベースで新築8割、リフォーム2割。年間建設棟 116平方b(35坪)の敷地面積に延床面積92平方bの木造2階建て住宅と車2台がゆったり止められる駐車場。都内で5・6棟目となるそんな住宅展示場2棟が今月、東京・中野にオープンした。敷地はそれほど広いとは言えないが、階段下収納やロフトを設けるなどしてゆったりした居住空間を確保する。3方向から眺められる中庭やオープンテラスなど自然に恵まれた金沢の「美意識」を随所に盛り込む。

■北陸の風土に

  耐える骨太木材
  他社との差別化は見えない部分に最も発揮される。柱・土台はすべて樹齢200〜300年の無垢の米ヒバ4寸(約12a)角、梁は300_以上の骨太仕様。なおかつ集成材を一切使用しないのが同社の「標準仕様」だ。
  木造の戸建て住宅は構造計算を必要としないが、同社では構造耐力や省エネ性、遮音性など住宅性能10分野について等級評価する住宅性能評価を全棟で表示。その件数は全国で8位(06年度)にランクする。大手ハウスメーカーが上位を占めるなか、中小企業では唯一のベスト10入りを果たす。
  「基礎、柱、土台は他社より1回り大きいものを使用し、すべての性能に客観的な根拠を示している。だから安くはないですよ」
  と加葉田社長はきっぱり言う。平均坪単価は金沢市周辺で55〜60万円、首都圏で60〜70万円になるが、30〜40代前半の客層に人気があるという。「しっかりモノを見ようとするお客様は品質に価値を見出される」。

■全棟「200年住宅」へ
 同社では国土交通省が進める長寿命化住宅「200年住宅」へいち早く対応し、他社では難しい200年住宅認定を全棟取得に向け取り組んでいる(加盟するNPO住宅長期保証支援センターにより75年の長期保証を実現する)。200年住宅仕様にすることで国から上限200万円の補助金が得られるため、より高品質の住宅を負担なしで建設できることになる。
  というのは、他社では長期保証は高いハードルになりやすいが、同社は住宅性能評価を最高ランクかそれに準ずるレベルで取得しているため、「これまでやってきた品質への取り組みとほとんど変わるところがない」ためだ。
  もう一つのこだわりは設計の7割に新鋭の建築家を起用していること。「社外の人材を活用することでワンパターンに陥らず、適度な緊張感を保てる」からだ。こうして中2階や大屋根など一風変わったデザインも同社の売りになっている。
  「当社は外部の新しい考えを受け入れる姿勢のため、そこからさらにもう一歩進んだ提案も自然に出てきやすい。建物はもっと進化していける」
  完成したばかりの住宅展示場の階段を上ってみると、踊り場に2カ所、上りきったところにもう1カ所、壁に埋め込まれた本棚がさりげなくアクセントを与える。
  「文庫なら150〜200冊くらいは収納できる。子どもは本で学び、片づけも一緒に学ぶ」
  4人の子をもつ人らしい考えも見え隠れしていた。
は約120。改正建築基準法の影響で業界全体に逆風が吹くなか、08年度は前年度比25%増の150棟を見込む。売上も09年3月期には前期比10億円アップの45億円の目標を掲げる。「今期はチャンス。だって周りはどこも暗いから。明るい顔してるウチにはお客様が来るんですよ」と加葉田和夫社長からは笑顔が絶えない。