物流新聞トップへビルダー最前線  2008年07月25日号 ・1184・12P

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百年住宅西日本 株式会社

 山口市嘉川3471-1 TEL.083-989-5522

静岡レスコハウス 株式会社 

静岡市駿河区大谷2443-3 TEL.054-237-0500

代表取締役 中嶋 文雄 氏 

百年の居住性、業界最速で実証へ

PCパネルに自信、50年無償保証の検討も

住宅 百年住宅西日本 静岡レスコハウス 住宅の長期耐用にほぼ誰もが無関心だった約25年前、日本で初めて「構造体の35年間無償保証」を打ち出した企業がある。それが、静岡レスコハウスだ。当時から同社・中嶋文雄社長が抱いてきた想いは、「世界トップクラスの給与水準がある日本で、多くの人が『住宅貧乏』から脱出できないのはおかしい。20年や30年で建替えしなければならない住宅に住まう人は、大工のために働いているようなものだ」。同社が推進するWPC住宅なら、「耐震・防火・遮音・高耐久・断熱―5つの側面で日本一の性能がある。地震や台風の被害から命を守り、100年でも安心して住まえる」と確信を持ち、7月に山口でスタートした新会社「百年住宅西日本」でもWPC住宅を積極的に販売していくという。

 

 

 WPC住宅とは、プレキャストコンクリート(PC)パネルをボルトで結合するWPC工法を用いた住宅のこと。「PCパネルは、水とセメントを理想的な比率で配合したコンクリートと、鉄筋を合体させた建築材。軽量コンクリート(ALC)との比較で10倍、現場打ちコンクリートの1・5倍の強度を持つ。耐水性にも優れ、経年劣化がほとんどないのでメンテナンスもほぼ不要」(中嶋社長)が大きな特長だ。  静岡の総合展示場では21年前に建築したモデルハウスを、今も公開し続けることで、耐久性をつまびらかにしており、30年前のOB客からは「同時期に建てた近隣の住宅が建て替えをせざるを得ない状況なのに、レスコハウスのうちだけは劣化がない。メンテ費用もかからず、安心して住み続けられる」の声。さらに中嶋社長の構想では、「50年の無償保証の実現」も遠くないという。  耐震性の高さにも定評がある。約10万5000棟もの全壊被害を出した阪神淡路大震災では、WPC工法の住宅約500棟全てで全半壊がなく、特に静岡レスコハウスが販売代理店契約を結ぶ「レスコハウス」の家では窓ガラス一つの破損もゼロ。避難生活時には、家を失った近隣住民も余震を避けるべくレスコハウスの住宅に集まり、被災者からは「防災シェルターハウス」と呼ばれたというエピソードがある。  台風による土砂災害を食い止めた実績も数多く、05年からは台風による暴風雨の躯体損傷を保証する「台風保証」も業界で初めてスタートさせた。  こうした評判が広がり、ここ数年、静岡レスコハウスでは建築棟数も年率10〜20%増と急成長。07年度は200棟を供給するなど、高い実績を上げている。
■山口で、新会社をスタート

 7月からは、山口県山口市を拠点とする「百年住宅西日本」も立ち上げた。WPC工法の技術協力先として関係を築いてきた山口の有力ビルダー「ウベハウス」が、6月に民事再生法の適用を申請したことを受け、事業を継承して再スタートさせた会社となる。
  新会社について中嶋社長は「部材発注の合理化と荒利率のアップを図れば、成長軌道に乗せられる」とみており、さらなる発展に向け意欲的だ。
  基本にあるのは「良いものを、早く、安く、親切にお届けする」(同)。中嶋社長は、「現場を歩いて回れば、お客様の話をじっくり聞けば、改善できる点はいくらでも見つかるもの」と話し、工場や現場改革の新発想を枚挙に暇がないほど挙げた。
  その一例が工期の短縮。「パネル上下に凹凸をつけ、現場で誰もが素早くかつ正確に、パネルを組み立てることができる」(同)。工期の目標は、1坪あたり1日。それまでの3分の1近くに短縮し、「静岡での実験では、ほぼ100%成功した」(同)。導入を間近に控えており、これによる利益率アップを見越している。
  また、着工ボリューム減、競争激化の時代にあっても、「必ず、選んでいただける」の信念を強くしているという。同社の住宅の平均坪単価は企画商品で50万円、フルオーダーで60万円〜。「木造軸組みの住宅と比べれば初期投資額は若干高くなりますが、メンテナンスや建替え費用を考えればWPC住宅のほうがメリットが大きい」(同)からだ。
  今年度中に基盤を固め、来年度には売上高50億円、受注棟数176棟を目指す計画。続いて3年後には年率16%以上の売上高増を目標としている。その一方、静岡レスコハウスとの経営統合を図り、「50年無償保証」という長期耐用性を大きく打ち出した企業「100年住宅」としてのスタートも、視野の先にあるそうだ。