物流新聞トップへ挑む!加工現場 -69- 2008年11月10日号 ・1191・12P
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ディープインパクト

「ディープインパクト」

(1998年 米 ミミ・レダー監督)

バールベックの巨石と輸送機械

中東レバノンにあるローマ時代の都市遺跡「バールベック」には世界最大規模の巨石オーパーツがある。10m高さの石基盤上に紀元前1世紀頃とされる3つの神殿が並ぶのだが、そのうちジュピター神殿には径2.2m、高さ22mの巨大な円柱が54本建った(現在残っているのは6本のみ)。この近くの石切場に残された巨石が凄い。長さ20m、幅5m、高さ4m、重量4000トンの巨石である。
  英国BBC放送が行なった巨石運搬実験では、丸太のコロを用いて1トンの石を1日、1マイル(1.6km)移動させるのに16人が必要だった。が、かたやレバノンの巨石は4000t。これ程巨大では何万人の人力があっても、ロープの材質や、人力を一点に集中させる方策が無いことなどから、現実には運搬不可能とされる。ちなみに現実にある世界最大クラスの移動クレーンはNASAでロケット移動に利用されるモノであり、荷重能力700t。固定タイプでは08年2月に長崎造船所(香焼工場)に設置された吊り能力1200tのクレーンである。4000tにはまだまだ全く手が届かない…。
  ロシアで約250年前、「ピヨートル一世の騎馬像」の土台が運ばれた事実もある。この時用いたのは「木のそり」。滑らせてサンクト・ペテルブルグまで搬送した。
  三十郎はかつてサウジアラビア・アル・ジュベール市郊外に建設されたメタノールプラント工事に従事した。広島工場で製作した10m立方体のモジュールを使うのだが、これはサウジまで海上輸送され、港湾施設から工事現場までは湾岸警備隊と警察隊の引率によりトレーラで運ばれた。
  日本通運の大物・重量物スタッフにより時速4〜5kmで、ゆっくり堂々と運ぶ姿は勇壮であった。輸送完了時の記念式典では三十郎手製の横断幕(日本語・アラビア語)が飾られ、この様子を写した記念写真は今も宝物である。
  巨石といえば、宇宙から飛来する隕石をモチーフにした映画が2本、98年に同時公開され話題になった。世紀末にピタリのストーリーだった。
  『ディープインパクト』(ミミ・レダー監督)は、巨大彗星の地球衝突により地球が最期の日を迎える。大津波が都会を襲い人々が逃げ惑う。
  「アルマゲドン」(マイケル・ベイ監督)は、小惑星の地球接近を感知したNASAが、衝突を避けるべく惑星爆破を計画するお話。選抜された油田堀のプロたちが宇宙に飛び立ち、命を代償に地球を救う。