フラッシュダンス
(1983年 米国エイドリアン・ライン監督)
溶接の歴史
生産機械の発展にかかせない製造技術要素に溶接がある。三十郎が長崎造船所に入社した当時はリベット打ち、アーク・ガス溶接が全盛期であり、現場実習で見た作業風景が瞼に熱く焼きついている。現場に出向く服装は、作業服、ヘルメット、安全靴などとともに「襟を巻くタオル」が必須だった。これが無いと上部から降り注ぐ火花や高温溶接材が入り悲惨な目になることがあった…。
溶接も歴史は古く、諸説あるが紀元前3000年に金属を接合した跡が見つかっている。メソポタミア文明では銅製のレリーフの接合に「ろう付け」が用いられ、ツタンカーメン王(紀元前1400年頃)の棺の装飾品にも溶接を用いた跡がある。
古代の職人たちかどのようにして技術を身に付けたのか不思議だ。やはりそれ以前に、現代に比肩する知識レベルの文明が存在し、地球壊滅後の紀元前にDNAが甦えっているのだろう―と三十郎は考えるのだが。
現代に通じる溶接技術は産業革命以降19世紀になってから飛躍する。1800年代にアーク・発電機・アーク溶接と開発され、
19〜20世紀には戦争を背景に発展していく。サブマージ溶接・ティグ溶接・ミグ溶接・レーザー溶接など材料や構造に応じて開発された。
最新の溶接技術としては、H-Uロケットのタンク(板厚2ミリの高力アルミ合金)の交流ティグ法などがある。
映画『フラッシュダンス』(1983年、エイドリアン・ライン監督)。米国工業都市ピッツバーグ、19歳の女性は溶接工員として男たちに混じって働き、夜はバーのフロアーで踊り、プロのダンサーになることを夢みる。
彼女はいつも周囲を「とろけさす」存在だったぜ。昼の溶接の仕事も、そして夜のダンスもさ?