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挑む加工現場   2009年11月10日号

カメラの鏡筒部品で高シェア
表面処理までの一貫生産、中国で展開

サンヨー工業 [アルミ加工・プラスチック成形] 神奈川県川崎市

 川崎市のサンヨー工業は、本社に約50名、中国・恵州の関連会社(100%子会社が2社)工場に約750名の従業員を抱え、デジタルカメラを中心とした家電製品の精密部品、アセンブリ部品などを現在、月産約160万個ペースで生産中だ。とりわけカメラの鏡筒部品(レンズを取り付ける筒及びその周辺部品)に強く、国内カメラメーカーのほぼすべてを顧客とし、推定シェア1割強を握る。
  会社設立から今年で41年になるが、現在のビジネスは、顧客である某電機大手メーカーに伴って中国で工場を立ち上げた約15年前をスタート地点とする。今は中国工場がモノづくりの主力部隊だ。
  中国でのモノづくりの魅力は、人件費が安くコスト競争力を発揮できる点にあるが、同社の場合、これに加えた「一貫生産(全工程一括受注)体制」、「高品質体制の構築」―の2つで発注サイドの要求を充たし、企業成長の源としてきた。
  例えば、主力とするカメラの鏡筒はプラスチック成形品が多いが、高級感を出すための表面処理が欠かせなかったり、あるいは中高級タイプになると、挽物(ひきもの)加工により金属素材をそのまま使う場合が多い。同社はそうしたニーズをすべて充たす。旋盤加工、射出成形、アルマイト処理を得意な加工とし、レーザー印刷、電鋳、さらには組立までも一括して行なう。現在は加工仕事の3分の2が削り出し、残りがプラスチック射出成形などとのことだ。

■2段構えの品質体制
  しかも月産約160万個の部品は、2度の全数検査が基本だ。同社では中国現地工場で検査した後、国内でも再度3次元測定機で検査を行なっている。ちなみに国内検査時の不良品率は「0・8%前後」だそう。2002年には品質管理の国際規格ISO9001の認証も取得した。
  吉田幹夫社長は言う。「万全な品管体制が受注の決め手であり、他社との差別化になっています。ただ最近は『さらに、とにかく安く』を最優先して求める動きもあります。確かにアジアのどこかの地場工場に発注すれば当社より安く仕上がるかもしれない。けれど手直しに(別帳簿で)大変なコストがかかったり、品質が守れなかったりするケースも伝え聞きます。発注サイドでも現場の人はそのことが分かっているが、トップは知らない。品質とコストのバランスという点で、お客様を説得する場面も増えてきましたね」。
  品質維持のために材料にもこだわる。「アルミ圧延品ひとつとっても、中国ローカルの材料と日本のそれでは違います。当社では一_の板厚で精度誤差100分の3_までに絞り込んだ日本製のものだけを使っています」(同)。
  中国の2つの工場には、常時6、7人の技術者を送り込んでNC旋盤やマシニングの技術を指導。加えて「毎週一回」の小刻みなペースで、日本の幹部が中国へ出張、会社の方針を徹底浸透させている。
  将来はカメラ、ビデオレコーダーなどのほかにも「医療分野などいろいろ手を広げていきたい」(同)と言い、現場では「(現在も活用している)ICタグを使った管理の徹底、またパレットチェンジャーなどを活用した機械加工の外段取り化などでさらに効率を高めたい」と意欲的に話す。
  品質を良くし、コストを下げ、納期を短縮させる―基本のQCDを日中連合でとことん追求する。


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