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挑む加工現場   2010年02月10日号


流通業として異色の加工実績
協業型ビジネスで顧客ハート掴む

櫻井ハガネ [鋼材加工販売] 東京都葛飾区

  特殊鋼、高速度鋼、フリハードン鋼、ステンレス…。東京都葛飾区の櫻井ハガネ(従業員11名)は、墨東地区と呼ばれる東京東部を中心に過去およそ40年、鋼材の販売を行なってきた。
  そう元々は流通業。いや、 今も?全日本特殊鋼流通協会に属す「鋼材販売店」である。だが、本社工場は工作機械が、CADCAMがところ狭しと並んで稼動、流通業の匂いは皆無に等しい。実は、このイメージギャップのなかに、櫻井ハガネの企業としての生き方がある。

■モノづくりで付加価値創出
  鋼材の販売はかつて、黒皮と呼ばれる酸化皮膜がついたままの裸の素材を流通させるケースがほとんどだった。しかしやがて、黒皮の部分を剥ぎ取って納める「白皮」の時代に移った。
  流通サイドでプレート加工までを行なうようになると、流通大手では大量生産した規格サイズのプレート材を安価に供給するビジネスに注力しだした。これが市場を席巻、それまで細々と「鋼材の素材販売」を行なってきた中小零細店は危急の時を迎えた。
  「うちもそうだったんです」と、2代目の櫻井利記社長が十数年前を振り返っていう。「従業員が半分に減り、存続の危機に立たされました。商店街と同じですよ。パワーゲームで押されまくっていることを身に染みて感じたものです」。
  そこからだ。流通業でありながら、製造業的な生き様を同社が選び取ったのは。短く言えば「基礎加工のすべてを当社が担当し、鋼材に付加価値をつけてお客様にお渡しする。お客様は難しい、得意とする加工のみに専念いただく」(櫻井社長)という、協業型ビジネに切り換えたのだ。
  仮に素材だけの販売なら、100の仕入れが103程度の売価かもしれない。が、加工して付加価値をつければ、103の売価が200にも、それ以上にもなり得る。一方で顧客は微細金型メーカーなどが多く、「どこも高精度な加工機をラインアップされており、高価な機械で基礎加工を行なうのは合理的でないと考えていらっしゃる」(櫻井社長)。結果、流通サイドからの踏み込んだ加工ビジネスは、顧客との間にWIN-WINの関係を作りながら順調に伸びるようになった。
  「顧客に求められれば、夜も休みも返上して製品を間に合わせます。納期には絶対の自信があります。私どものビジネスは流通大手にはできないものなんです」そう櫻井社長は胸を張った。

■先端分野の準完成品も
  鋼材流通業として異色の加工事業は、近年、一段と進化している。今は売上の約6割が2?3次元加工を施した鋼材だ。それも「0・1_の穴をステンレスに数千個入れたもの」や、「太陽光関連の難加工」など高度化が著しい。マシニング4台をはじめ研削盤2台など、設備する工作機械はいずれも最近4年間に開発・販売されたマシン。「新しい機械だけに、ノウハウが身につくにつれ、高度な加工が素早くできるようになった」(同)という。気づくと最先端の環境関連事業絡む「準完成品の加工依頼」も舞い込むようになった。
  櫻井社長は言う。「当社では品質世界一とされる国内特殊鋼メーカーの鋼材を扱っています。この優れた素材に付加価値を与えて販売し、お客様が形にする。品質を、また守秘義務を最重視しながら、日本ならではの高レベルなモノづくりに貢献できればと思います」。


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