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挑む加工現場   2010年08月10日号


超精密金型を核に世界市場へ進出
アジア製造業の発展へ、人材を育成


大垣精工株式会社[精密プレス金型・部品製造] 
岐阜県大垣市

大垣精工■型技術を部品に生かす
  精密プレス金型と超精密電子部品製造で世界市場に活躍の場を広げる「大垣精工」。同社の上田勝弘社長は「うちも金型の製造だけなら50%ダウン。不況下でも業績を伸ばせるのは金型で培った技術を超精密部品製造に生かすべく、長年準備し続けてきたからです」。成長の背景を明かす。
  超精密金型一筋に専念してきた同社では設立から16年を経た1984年、部品量産会社のセイコーハイテックを設立。金型は大垣精工で、プレス成型はセイコーハイテックでのグループ生産体制を築き上げた。
  現在の主力はHDD(ハードディスク駆動装置)のサスペンション連結部品。同部品は日本で2社、世界でも4社しか製造技術を持たない超精密部品だ。磁気ディスクと、記録を読み取る磁気ヘッドとの間隔を0・01ミクロンに保つための部品で、求められる精度は「ジャンボ機が磁気ヘッドだと仮定すると地上1_b以下で飛行するのに相当する」。プレス加工の限界に迫る金型精度、加工技術が不可欠になる。
  約20年前、国内大手通信メーカーの依頼で開発を始め、HDDの大容量化に伴って要求精度はさらに厳しくなっていった。競合他社の中で同社が勝ち残ったのは「将来、絶対にビッグビジネスになる―と、執念を燃やして人材育成に取り組んだ」からだ。
  その読みどおり、パソコンやDVD装置などの世界的な普及加速に伴い、現在ではこのHDD部品を月に8000万〜1億個生産するまでになった。3月にはリスク分散と増産対応のため長崎県で新工場を竣工。今後は市場の伸びと同じく年率10%増で増産の予定にある。
  ちなみに同部品は韓国や中国でも作ったこともあったが、どうしても精度が出せなかったという。違いは総合的な技術力。プレスで生じる超微細なゆがみまで見越した金型設計と整備、熱処理の経験など、人に蓄えてきた知恵と経験が生きた。

■海外市場に活路
  いまや同社の受注の半数は海外向け。海外展開のきっかけは約30年前、韓国の展示会への出展だったのだが…「目的は遊び(笑)。1年目の受注はゼロでしたが気にも留めませんでした」。上田社長は当時を振り返って笑う。
  2年目には金型を見た家電大手のサムスンやLGから声がかかり、サムスンとはグループ企業を含めて今も取引が続く。現在はHDD電子部品を含めた超精密部品が中心で、最近ではタイや中国のほか、米国からの自動車向け順送プレス部品の受注も増加するなど同社の超精密加工技術へのニーズは極めて高い。
  また、20年前から累計800名にも上る韓国企業の研修生や大学の留学生を受け入れるなど、業界でも珍しい国際派としても知られる。「技術は短期間で学び取れるものではありませんが、研修生には日本式の働き方や考え方を感じ取ってほしいですし、私どもも岐阜の田舎におりながら(笑)、自然体で抵抗無く外国人と付き合える感覚が身につく」。グローバルな競争社会で、次世代を育てる道を示す。
 




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