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柝声(たくせい) 2010年08月10日号掲載

  冷蔵庫の扉に幼児の手のあとがいくつも付いていたそうだ。ひもじさに、中に何も食べものがないのが分かっていて何度も、何度も開けたに違いない▼三歳の姉と一歳の弟、他人の助けがなければ何も出来ない、まだ「乳児」の域だ。この二人が閉ざされた小さな部屋に置き去りにされ、どんな思いで毎日を送っていたか▼容易に想像がつくだろう。姉には父親の記憶がある。もしかして弟にも少し残っていたかも。その父親がいなくなった。寂しいが、母親という「温かく柔らかな存在」がいつも手の届くところにあった▼しかしその母親も帰って来なくなった。食べものがない。母親のいない心細さが次第に空腹の恐怖に変わってくる。空になって散らかったパンや菓子袋を漁り、むなしく冷蔵庫を覗く▼空腹のあまり歩けず、這いずり冷蔵庫の扉にたどり着いたかも知れない。やがてその力も無くし三歳と一歳の命は閉じられてしまった▼どんなにつらかったろう。どんなに苦しかったろう。どんなに悲しかったろう。どんなに怖かったろう▼放置し、見捨てた母親はもちろん許しがたい。が、三月にも奈良で実親が食事を与えず五歳児が餓死した事件があり、他にも幼児や児童の虐待が頻発している▼頻発が社会現象なら安直、短絡の世の風潮が人本来の「考える力」「想像力」を奪い取りおかしくしているということだろう▼「想像力」があれば何事も「思い通り」なんてなく、多くは「思うに任せない」人生、それだけに耐えて生きる大切さ、命の重さに気付く。考え、想像力を膨らませる心を取り戻さなければならない。








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柝声(たくせい)
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