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オヤジの社会学 10月25日号掲載

ジャムのフタをあけるとき

 今月18日から29日までの予定で生物多様性条約第10回締約国会議が名古屋国際会議場で開かれている。そこで検討されているレッドデータリストの絶滅危惧種の候補に「頑固オヤジ」がリストアップされているそうだ(ウソです)。
  今や「頑固オヤジ」「亭主関白」は死語と化し、 家の中では母親が極めて強い存在感を放っている。もともと子どもたちは母親を頼るものではある。どうしようもなくなった時には「おかあさん」「ママー」と叫ぶのであって「おとうさん」とはふつう言わない。玉砕兵たちの最後の言葉に「おかあさん」はあっても「おとうさん」はない(たぶん)。       
  近年は家族の間に父親の稼ぎで食べているという感覚が希薄である。会社勤めのサラリーマンが給料日に昔のように茶封筒に入った現金を持ち帰ってくるわけではない。毎月通帳に数字が記帳されるだけである。共稼ぎ夫婦も多い。母親が外で働くようになった分、父親が家で皿を洗ったり、洗濯物を取り込んだりする機会が増えている。わたしがそうだ。父親と母親の役割分担の垣根がどんどん低くなっているのである。
  世の中全体が女性化しているということもよく言われる。その原因のひとつは戦争がないことだという。外敵と戦う行為は身体特性からいっても男性の専門分野であり、明治の男が強かったのは日清、日露戦争に勝ったから。第2次大戦に敗れ、戦争を放棄した戦後の日本社会が女性化するのは自然の成りゆきだとする説である。
  では今、父親の存在価値を家族に知らしめる時とはいったいどういう時なのか。
  朝、パンが焼け、バターも塗って、さあ食べようとしたその時、ジャムのフタがあかない。母親がトライしたがあかない。この時ほど父親が家族の視線と期待を一身に集めることはない。しかし、あえなく失敗すればそれこそオヤジの権威失墜である。ビンを温めたり、スプーンでフタを叩いたりせず、なんとしても一発でギュッと回したい。そのぎりぎりの徳俵のところでなんとか男の面目を保っている。

中原 亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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