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挑む加工現場   2010年11月10日号


多能工が支える精度1μm
航空宇宙からITまで部品加工 

大阪工作所 [航空機部品・機械製作など] 
大阪府東大阪市

 2006年、川崎重工業航空宇宙カンパニーの認定工場となった大阪工作所(1939年創業・従業員数25名)。全体の売り上げの20%を占める航空機部品から精密なIT部品まで、加工寸法や要求精度に関係なく請け負う守備範囲の広さが自慢だ。
  不況の暗雲を突き抜けた高田社長が「ボーイング777の部品加工で忙しくなってきた。新型機787が量産体制に入る12年頃には、受注量も飛躍的に上がるだろう」と期待する心中には、いつでも精度1マイクロbに仕上げられる自信が垣間見える。
  H2ロケットのように、高い品質が求められる部品は恒温室に設置した1億円クラスの超精密ジグボーラーで削る。使い終わったツールは、機械ごとに設けられた専用ケースに保管。「テーパーの僅かな痛みが振れ精度を狂わせる。ツーリングのクセが機械に悪影響を与えることもあるので使い回しは厳禁」とする。

■全数検査で品質徹底
  品質チェックは、工程ごとに三次元測定機で全数検査する徹底ぶり。検査員以外に、加工現場のスタッフ全員が測定機を扱えるのも強みの一つだ。
  そこには「五感で感じとる多能工の育成」を掲げる高田社長の教育方針が息づいている。新人教育のカリキュラムは、汎用機の使い方、測定・検査、工具の研磨作業、図面設計、プログラミングなどが組まれ、工業高校3年分の知識を半年間で教え込む。
  門型マシンニングセンターで削る航空機部品を押さえる治具も、スタッフが考案したもの。市販品を使わず、オリジナル治具で加工精度を支える裏には地力と経験値が活かされている。オーダーメイドで、自動車エンジンのシリンダー専用冶具や各種スピンドルも製作する。
  技術の応用力は、専用工作機械1000台以上の納入実績でも実証済み。中でも、1時間に3万個の氷が削り出せるボールアイスカッターは、大手コンビニエンスストアで採用されており、「ニッチな市場ながらも100%シェアになっている」という。

■社員全員が先生役
  大阪工作所は、会社から程近い布施北高校のデュアルシステム(職業訓練システム)先として、生徒を受け入れている。年間24日と短いものの、名刺作りから営業活動、図面設計から汎用機操作、と重厚なカリキュラムで未経験者を迎える。
  「ものづくりを知らないまま入社して、ミスマッチで辞めるよりも、まず経験して社会適応力を身に付けてもらえれば」と、高田社長から親心にも似たコメントが出た。生徒の前では社員全員が先生役。各自に教える内容を任せることで、先生自身の指導力を養わせる。
  全国から見学希望者も積極的に受け入れており、「東大阪の技術力を発信したい」と地域貢献に対する思いを語った。




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