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挑む加工現場   2011年1月25日号


陽はまた登る―再チャレンジへ一丸
プレス1000トンまで、超大物機械加工に強み
 

砺波製作所  [プレス・製缶・機械加工・組立てほか] 
富山県砺波市  

砺波製作所 1000dのプレス機械、2・5×4・5bのワークを載せる大型5面加工機。大型レーザー加工機や溶接機械も擁し、切る・曲げる・削る・つなぐ、さらに組立と大物ワークで総合力を発揮しているのが富山県の砺波製作所(森澤正良社長、従業員約110名)だ。
  加工物は、顧客数30社程に達するというバスのプレス部品から、農業機械部品、工作機械の架台、ガラス繊維巻き取機、立体駐車場・建設機械用の大型減速機ユニットとさまざま。エレベーターの巻き上げ機ベースフレームなどでは、製缶加工中心の本社工場と、機械加工と組立を担当する井波工場の2工場を連携させ、鋼材を最終製品に近い形まで作り込んでクライアントに納める。会社設立から60余年、地元では大物加工の雄として知られてきた。
  ところが2009年5月、ある事業拡張策が裏目に出て、会社は経営破綻に追い込まれた。破綻から4カ月後、長野県の自動機・装置メーカー、アルファーデザインが事業を引き継ぎ、9月1日に新・砺波製作所として再スタートを切ったのだ。

■全員参加の改善活動
  アルファーデザインは全従業員の継続雇用を決定。職場の仲間たちは皆、再チャレンジに燃えていたと、長年、製造部門を仕切ってきた南康夫常務が話す。
  「すぐ5S活動に取り組み、全社員から改善提案を募りました。ひと月で200を超す提案が集まりましてね。これなら絶対やり直せる、嬉しさを噛み殺しながら、私は一つひとつすべての提案にコメントを記しました」。
  若手リーダー中心に改善のためのディスカッションも自発的に開かれた。機械加工分野では、切削工具メーカーの技術者を招き切削講習会を定期開催する一方、情報共有化を進めた。
  そうして各部門で再スタートのための活動が沸き起こった頃、営業部では、全国のクライアントを回って、再スタートの状況を報告しつつ、取引継続を懇願した。結果、全顧客が「取引継続」を快諾した。「砺波さん、良かった、頑張ってね」の対応に、社員の意気込みは再び上がったという。

■異分野も視野に一貫生産狙う
  もっとも、ご多聞に漏れずコスト低減要求は厳しく、大手のクライアントは海外生産や調達の量を増やしている。ある幹部が話す。「北陸の加工賃はもともと安い。中国なりに流れようとする仕事を最後に食い止める壁がこの北陸3県なんです。低コスト要求に正面から応えてみせたい」。
  QCDを追求するなかで、モノを言いそうなのが「多品種少量対応と一貫生産」(南常務)だ。
  主力の一つ、大型バスのプレス部品などは一品一様の要求もある。効率を上げるには、工程全体の最適化が問われる。同社では一部海外調達を実施しながら、設計から板金・プレス加工、溶接、機械加工、組み立て、塗装、仕上げをトータルでスピードアップさせることにトライ中だ。ここでは、多種多様な設備を保有する強みが活かせる。全体最適のため、製造部員を多能工にする養成にも力を注ぐ。
  同社を再建させたアルファーデザインの設計力もポイントのようだ。ア社は、太陽電池モジュール組立て、電子部品の実装機などを得意とし、設計や3Dプログラムの作成に力を持つ。前出の南常務は「設計部門があるのと無いのでは、やれることがまったく違う。アルファーの社員とは加工プログラムの最適化などで研修会を開いており、既に効果が出てきた。一秒も無駄にしないという意識も高まってきた」と話す。
  もとからの複合加工能力に、設計力が加わり展望が見えてきた。仕事量が戻る一方、自社製品として累計150台以上の販売実績を持つゴルフ場向け芝管理機械では、新機種投入を睨む。今後はアルファーとの連携で環境・新エネルギー関連事業に乗り出す考えだ。
  この春には3年ぶりに新卒を採用するという。







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