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オヤジの社会学   2011年1月25日号掲載

タバコの社会的コスト

 
オヤジの社会学 昨年10月の大幅値上げでタバコ1箱400円時代を迎えている。いまタバコを吸っている人は紛れもなくお金持ちである。
  大雑把にいうと我が国ではタバコ代金の約5割が税金である。そして、これが年間約2兆円の税収を上げている。我ながら長い間、随分と沢山の税金を納めてきたものだと思う。タバコは、日本のみならず、多くの国で多額の税収を生み出す国策産業として手厚く保護されてきた歴史をもっている。
  一方では、1970年前後よりタバコの健康被害がヨーロッパを中心に社会問題化し、広告規制や、健康への警告をパッケージに表示するなどの動きが世界的に広がってきた。2005年2月にはWHO(世界保健機関)のタバコ規制枠組み条約が発効、100か国以上の国々が条約で定められた広告・販売の規制、未成年の喫煙防止、自販機規制、密輸対策などに取り組んでいる。
  タバコ規制強化の背景は、健康被害がもちろんあるのだが、それによってタバコ税収を上回る膨大な社会的コストがかかっていることも大きい。喫煙の健康被害による医療費の拡大、疾病による労働力損失などを考えると、タバコを売って税収を上げても割に合わない。トータルで見た場合、タバコを売ると国家財政としては損をするということが次第に明らかになってきたのである。
  ある試算によると、日本ではタバコの喫煙による損失は年間7兆円あり、2兆円の税収を差し引いても5兆円のマイナスになるという。これだと、タバコが1箱売れるたびに国家財政は大体400円損をする勘定だ。
  タバコはたしかに健康に悪いのだろうが、世の中が急速に嫌煙の方向に向いている現象の裏には、カネの問題がある。一般ピープルは振り回されるばかりだ。
  こんなことなので愛煙家諸兄におかれては、百害あって一利「あり」と喫煙を貫くも、一つの美学やも知れぬ。



中原 亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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