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挑む加工現場   2011年3月30日号


同時5軸加工による少量生産
長時間稼動で納期短縮

ムサシ [試作品・少ロット部品の切削加工]
埼玉県熊谷市 

加工現場 紺と水色のツートーンが特徴の松浦機械製作所製マシニングセンタ(MC)が多く並ぶ。ムサシ(八木橋正人社長、従業員約40人)で稼働するMC17台のほとんどは松浦機械製。ちょうど建物外壁と同じ色調で工場全体が気持ちいいほど統一感がある。松浦機械にこだわる理由を問うと「日本ではそれほどメジャーでないかもしれないが、F1業界や海外では高く評価されていてね」と手塚隆夫専務取締役は話す。
  「10年ほど前の導入当時、32面のパレットを付けられる機械はこれしかなかった。それに型番『MAM72』の数字には72時間無人運転可能というコンセプトが込められていると聞いて、そこに意気込みを感じてね」
  高容量のAPC(自動パレットチェンジャー)を利用し、深夜は2人で工場内のほぼすべての機械を動かす。日曜を除き、24時間稼働を1年を通して続けるほど自動化を進める。
  手塚専務の名刺の中ほどに「同時5軸加工のムサシ」とあるように、5軸制御加工を駆使した試作から1000ロットまでの少量部品の加工を短納期で行うのが同社の売り。手がける分野は自動車、航空・宇宙、医療、半導体、建機…と問わない。今や5軸機をもつ加工会社は珍しくないが、「多面加工でお茶を濁している会社が多く、同時5軸でないとできない仕事はできるところに集まってくる」(同)。

■量産から試作へ
  初めから試作を志向していたわけではない。10年ほど前まではモーター部品などを100万個単位で納めることが多かった。大量生産は一度受注すれば3?5年の間、仕事が続く。だがその間、同じものをつくり続けることになり、「技術屋はのんびりしちゃう。それよりも年中、技術のぶつかり合いがある方がいい」。
  業績がピークにあった01年、同社は量産から試作に舵を切った。といっても試作を依頼する客の見込みがあったわけではない。売上は半減し、軌道に乗るのに3年かかった。その間、大口の注文も入ったが「誘惑に負けたら方向が狂う」と涙を呑んだ。
  試作への切り替えは早かったが、先行する競合は少なくない。他社より強みをもつには技術的な向上が欠かせず、「どんな仕事が来ても驚かない体質」を目指してきた。と同時に客にいかに付加価値を感じてもらうかにも腐心する。単品で納めることが多いのが現状だが、たとえばそれにシリンダなどの付属品を付けたり、強度・耐圧試験を同時に引き受けたりし始めた。客にとっては手間と時間の大幅な削減につながる。
  事業は軌道に乗ったが、手塚専務は胡坐をかいているわけではない。
  「試作プラスαの仕事で今後3年や5年はやっていけるかもしれないが、01年のとき同様、そろそろ大きな転換が必要だと思う。10年は耐えられる仕事をしようとね。はたしてこのまま加工業でいいのか、ということまで含めて考えているところ」と現状維持を嫌う。







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