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挑む加工現場   2011年6月10日号


量産からノウハウ詰まった試作へ
長時間稼動で納期短縮

大村製作所 [自動車・航空機・二輪車の部品加工]
埼玉県東松山市

 埼玉、新潟にもつ3工場のなかの主力、唐子工場(敷地面積1万4千平方b)を訪ねた。1b角近いワークが載ったパレットが5枚付いた安田工業製5軸マシニングセンタが数台。テーブル径1b以上のオーエム製作所製の立旋盤はNC、汎用の両タイプが揃う。大物加工に特化するのかと思えば、どこまでが1台の機械なのか判断できない量産加工ラインが直線状、円状に広がる。リードタイムを1秒縮めれば1製品につき1円儲かるという効率を極めた世界だ。
 従業員2百人の大村製作所は売上高で自動車向け9割、航空機・二輪車向けが1割の部品加工メーカー。クルマ中心なので東日本大震災の影響をさぞかし受けていると思えたが、「高級車向けなどの固有部品はこの2カ月間、完全にストップしたが、全体としては震災前の5〜6割の仕事量かな」と大村隆夫社長は話す。影響が比較的少なかったのは、同社の主な顧客はグローバル展開する大手部品メーカーであるためだ。
 生産量1日5万個―。どこかの餃子チェーン店の生産ボリュ
ームのようで、燃料噴射ポンプからコンプレッサー、エンジン回り、駆動系の部品と多岐にわたる。材料は依頼先から支給されるため、薄利多売でもリスクは少ない。だが、「量産品はいずれ中国やタイなどに流れていく。彼らに値段でかなうはずがないし、変な競争もしたくない」と危機感を抱く。
 そう確信するようになったのは、昨今のマスコミ報道だけでなく現地調達の流れを肌身で感じるようになったからだ。「交渉を積み重ねいざ大口受注となった段で、顧客会社トップの経営判断で一晩にして注文が他国に流れることも珍しくない」と言う。

■1個数百円から数万円へ
 こうした変化を受け、事業の転換を進める。これまで量産品に傾注してきたが、ノウハウの詰まった少量の部品・試作加工を強化し始めた。「ウチのノウハウがどういうものかはっきり認識しているわけではないが、うまく説明できないのがノウハウだと思う。日本にはこういう仕事しか残らないし、ニッチ狙いになるかもしれないがこれがモノづくりだろう」。
 技術をアピールするため昨年から試作関連展に出展し、燃料ノズルやピストンなどを出品。ピストンは実はノウハウのかたまりだと最近になって認識したという。わずかに断面が楕円形なのは厚みの異なる壁面の熱膨張の差を考慮したため。ワークが歪まないように掴んで加工する必要があるが、そもそもクランプするところがほとんどない。「量産品なら1個数百円でも1品のピストンなら数万円にもなり得るのではないか」とみる。
 「毎分50cc吹けるノズルをつくれないか」といった、図面に落とし込む前の要望を受けるようになり、大村社長は「切削からサブアッシー(中間製品)まで何でも首をつっこめるので、研究開発段階から参画したい」と意欲をみせる。







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