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オヤジの社会学   2011年7月10日号掲載

スピード感ゼロのわかりやすい人々

 大手メーカーが停電時に100ボルトのコンセントがとれる家庭用バッテリーや、自動車バッテリーから電源をとれる家電製品を開発し売り出した。世界的に見ると頻繁な停電に悩まされている国は結構あるらしく、輸出市場も見込めるという。
 ただし、これらはもちろん3・11の大震災のときの経験から生まれた新製品群である。あれば便利だろうなと誰もが思ったこうした製品を震災から4カ月にして実現させる我が国の製造業のスピード感はやはり凄いもんだと思う。

 常日頃から消費者、市場のニーズというものに対して即応していく実践の積み重ねがあるから、いまのような非常時においてもそれができるのだ。
 ニーズを把握し、そのニーズを具体的にどんな製品サービスで満たせばいいのかを検討し、決断し、資金を集め、速やかに実行する。民間企業が当たり前にやっているこのことが、政治、行政にはまったくできないのだということを今回の大震災は改めて浮き彫りにしている。民間の体裁ながら独占企業の東電にしても同じことだ。

 この一大事に一体何をやっているのだろうか。放射能浄化装置は稼働1時間でパイプから水がダダ漏れですぐ止まる。防災担当大臣は就任して10日もたたないうちに言いたい放題、やりたい放題で仕事もせずに辞めてしまう。
 一般民間人、民間企業からみてちょっと考えられないこの体たらくにはもう慣れっこで、こちらも期待する何ものもないのだが、東北の、関東の窮状を見るにつけ、人の痛みを察することができないバカ殿政治家や百年一日のお役所仕事ぶりには、何も期待しないことだと仕舞い込んだはずの怒りが腹の底のほうから湧いてくる。
 親方日の丸、役人天国、世襲政治家、市場独占国策会社…。何もせずに高給を食む人間が日本には多すぎる。仕事をしなくても、市場のニーズにヒットしなくても、儲けなくても給料がもらえるところ、競争原理が働かないところにあっては人間は何もしない、いざやろうと思ってもできない、きわめてわかりやすい動物なのである。



中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。


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