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オヤジの社会学  2011年10月25日号掲載

缶をどこにおくか

 前回の「馬乗り」に続いて今回は「缶けり」。「かくれんぼ」に飽きた年頃の子がよくやる遊びであるが、隠れている側が缶をける、攻撃を仕掛けられる点がこのゲームの面白さである。盛り上がるか、皆がすぐに飽きて違う遊びをやりはじめるかは、一つには「缶をどこにおくか」にかかっている。
 
 あまりだだっ広い見通しのよいグランドの真ん中のようなところに缶をおいても退屈なだけだ。といって、狭いスペースに隠れる場所が多過ぎると、始めにジャンケンに負けた子がずーっと鬼をやり続けるハメになる。
 缶の周囲には、一番近い隠れ場所からいきなり缶をけろうと飛び出す者がいても、鬼がその子の名を告げ缶を踏んで間に合うだけの最低限の緩衝地帯が必要になる。緩衝地帯のまわりには身を伏せれば辛うじて身体が隠れる低い生垣、鬼の位置から死角をつくる木や柱などいろいろなタイプの隠れ場所があるのがいい。缶から近距離、中距離、遠距離と適当に散らばっているのが理想的であろう。
 鬼は、缶をけられないように近場の隠れ場所から潰していく。そうしてリスクを減らしておいて次第に缶を離れて遠くを探しにいく。隠れるほうも近場は缶をけるチャンスが多い反面、一番に見つかり次に鬼になるリスクを背負う。

 ここらのリスクとチャンスのバランスがいいと缶けりは飽きない。ロケーションを選び、そこで何回かやってみて、適当に缶がけられ、適当に鬼が交代するよう、さらに缶の位置をアジャストしたりする。缶をどこにおくのか。ゲームのルールを変えるのではなく、ゲームの設定を決め、調整する行為というのは、遊びを通じてこどもが学ぶ重要なことであると思う。
 遊びには性格が出る。決して缶から遠くに離れない鬼や、じっと隠れて動かない消極的な者もいたが、時たまそんな子が全員解放のヒーローになったりするから面白い。遊んでいて飽きないということは、参加している者全員が楽しんでいるということだろう。あの頃はそんな条件設定を無意識のうちに自然にやっていたような気がするのだ。



中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。


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