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オヤジの社会学  2012年02月25日号掲載

お金がないなら刷ればいい

 oyaji新聞でわかりにくいのは金融の記事である。つい先日も「日銀インフレ目標1%明示、追加緩和10兆円」と出ていた。記事を読んでも凡人には俄に理解しがたいのだけれど、浅学は浅学なりに読み解けば、こうなる。
 相変わらず景気は良くないし、超円高だし、欧州財政危機で世界的な信用不安も台頭して、本来なら日銀としても伝家の宝刀「利下げ」カードでも切りたいところだが、何しろ金利はゼロなのでもはや下げることはできない。仕方がないので、10兆円新札を刷って融通することにしました…。
 これと同じことをやっているのが、08年のリーマン・ショック以来のアメリカである。不動産価格や株価が暴落して、お金の流れに大きな亀裂が生じた。そこでアメリカ金融当局はドル紙幣をじゃんじゃん刷りまくって融通したのである。銀行から国債を買い取る形をとるのだが、国債を発行するのも国家なら、それを買い取るのも国家の中央銀行なのだから、これをお手盛りといわずしてなんという。結果、世界に流通するドル資金はリーマン・ショック前の2倍に膨らんでいる。
 すべてのものの値段は需給関係から逃れることはできない。ドルとて同じで、供給が2倍に増えれば半値になる道理だ。超円高、金価格高騰、原油高止まりはドル安の裏返しだし、ドル資産を抱える国は大損し、ドル建ての借金は相対的に大幅に圧縮された。ただし、刷った割にはお札は市場に出回らない。アツモノに懲りてナマスを吹くの体で、 お堅い金融機関が貸し渋るからである。
 と、まあ、金融のことを書くと何やら小難しくなってくるけれど、要は、グローバル経済だ、変動相場だなんだといって結局、造幣所でお金をじゃんじゃん刷ってそれを使っているのだから、資本主義などというものもいい加減なものである。中央銀行も子ども銀行もあまり変わらない。複雑な仕組みのように見えて、実は破廉恥なことを平気な顔をしてやっている。
 しかし、そう言ってしまっては身も蓋もないので、新聞はわからないように難しく書くのである。


中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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