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オヤジの社会学  2012年09月10日号掲載

計画的廃品化

 前回は旧式扇風機の名器のことを書いたけれど、先日、著名なコラムニストがLED電球について書いていた記事の中に「計画的廃品化」という言葉をみつけた。
 LED電球は消費電力が少なく製品寿命も長いため、従来の白熱電球からの切り替えが進められている。白熱電球の寿命約1千時間に対し、LED約4万時間で実に40倍の長寿命だから、値段が10倍 としても割に合う。白熱電球の生産はすでに中止を決めているメーカーが多い。
 ところが、白熱電球の寿命1千時間というのは、それが技術の限界というわけではなく、国際的なカルテルが結ばれた結果だったという。電球がいつまでも切れないのではメーカーが儲からないからである。大量生産と大量消費の巨大な歯車を回し続けるために、いまでは多くの製品分野で行われているこうしたやり方を「計画的廃品化」というのだそうな。
 なるほど。最近は製品が壊れてもいないのに買い替えを促されるケースがやたら多く、「計画的廃品化」の手口は一層手の込んだものになっているように思うのだ。
 地デジ化で大量のアナログテレビが廃棄されたが、すでに多くの人の記憶は薄れかかっていることだろう。ドコモの携帯はmovaのサービスがさる3月いっぱいで終了。凄まじい勢いでスマホへの切り替えが進んでおり、すでに肩身狭く使っているfomaは一体いつまで使えるんだろう。
 エコカー減税や我が国の車検制度は環境や安全への備えとしても、見方によってはそれをきっかけとして新車への買い替えを促進するものだろう。パソコンは買って5年もすればインターネットのつながりが悪くなったり、処理スピードが遅くなったりで「そろそろなのか」と思わざるをえない。こうみると、我々の周りは「計画的廃品化」のオンパレードである。
 ただひとつ、我々の労働者としての寿命は年金受給年齢の引き上げによって伸びようとしているが、それとて働き過ぎで本当の寿命を縮めかねない。おのれが「計画的廃品化」されないよう、ゆめゆめ注意が怠れないご時世である。


中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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