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挑む加工現場   2012年10月10日号


鉄鋼流通商社、加工事業で付加価値
超大型3次元レーザー機など、設備充実
麻布成形[鋼材加工]
千葉県浦安市

 東京ディズニーリゾートにほど近い埋立地に、鉄資材を扱う倉庫や加工工場の古くからの集積地がある。工場数で180余、6000人ほどが勤務するその名も「浦安市鉄鋼通り」だ。ここでは、日中も鉄を積んだトラックが重い地響きを立てながら、ひっきりなしに行き交う。
 その鉄鋼通りで、ユニークな事業展開をはかる「異色の卸商社」が麻布成形。昭和55年設立。この街の某鉄鋼問屋から脱サラした中村義人現社長が32年前に立ち上げた。「勤務していた問屋は、相場をみながら資材を右から左へ流すだけ。資材が何に使われているのか見たかったし、ユーザーさんへもっと違った貢献がしたかった」(中村社長)。―これが独立意欲をかきたてた。
 独立すると、資材供給に「加工」を加えた。バンドソーでの鉄材の切断加工。パイプ材の切断や曲げ。今では流通サイドで一次加工を行うことは珍しくないが、当時の麻布成形の取り組みはまさに異色、いや異端であったようだ。

■問屋であり続ける
 しかも、同社は年を追って「加工主体」へと業容をシフトしていった。現在は鉄資材の複雑加工や3次元加工、2つのパイプ部材をオスメス縦横にはめ込んで固定させる…といった最終工程まで担当する。「皆さんが困っていることをカバーする為に成したてきたこと」(同)が、同社の生き様を変えた。
 結果、現在の売上げ比率は、単なる資材流通が3割程度にとどまり、材料調達後、加工機能を付加して顧客に納めるケースが大半となった。主要顧客には自動車大手から、バス/トラックメーカー、産業機械、住宅関連メーカーと幅広く知名度の高い会社が並ぶ。自動車向けに「材料+加工」で納入する額がほぼ5割に達している。
 しかし中村社長は「あくまでうちは流通問屋」とこだわりをみせる。資材問屋として2次、3次加工までやる。そうすることでユーザーに貢献し差別化をはかる、ということか。「本当は、加工を付加することで貢献度が増し、一番大事な誇り、夢が社内に広がる。これが大きいと思うんです」と中村社長。「自慢の一つは、商社として亜鉛鋼管の標準全サイズを在庫していること。これは全国でもウチだけです」と笑顔でつけ加えた。

■3次元武装、3次元加工で先端
 加工の話に戻そう。確かに商社側で最終加工まで担当してくれれば、ユーザーはラクだ。しかしそんなにモノづくりは甘くない。商社・麻布成形としては品質、環境の両ISOを認証取得する一方、社内モノづくり体制の強化に努めてきた。
 中村社長は「いまはモノづくりのスタイルが変わっている。若い意欲ある社員に引っ張ってもらっている」(同)という。
 現場を仕切る一人が、社歴5年の若手女性社員、中村有美子さん(社長と同姓だが姻戚関係は無い)だ。ソリッドワークスなどのCADを学びながら、3次元時代のモノづくりを研究した。担当するレーザー加工に絡んでは、購入した機械メーカーに「ゼロ位置を素早く出す為、X軸だけでなくY軸にもタッチセンサーをつけて欲しい」などと要望、彼女の意見がこのメーカーの機械の標準形にもなっていったという。
 設備では、約5年前、国内でイの一番にいれた12m長さの加工も可能な大型3次元レーザー加工機が目を引く。商社で保有する会社は世界を見ても麻布成形を除いて無いようだ。
 「何度も何度も、何年もメーカーを訪ね、質問魔(笑)のようになってレーザー加工機の導入効果を確かめた後、新製品を思い切って買った」(中村社長)ものだ。およそ1・5億円の投資。これが正解だったかどうかは、今年、大型レーザー加工機(8m長さ)を再び購入したことからはっきり分かる。
 「レーザー加工機の導入で1週間かかった仕事が一日でできる。小ロット・短納期に応えられる商社としてユーザーに、そして社会に貢献したい」(中村社長)。







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