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オヤジの社会学  2012年11月10日号掲載

売れぬ物

 電子出版の普及が一段と現実味を帯びてきた。その分、本や雑誌を売るのが難しい時代になった。
 例えば、百科事典である。昔、全何十巻という百科事典を居間か書斎にズラッと揃えている家庭が結構あった。滅多に使わないのだが、半ば飾りとして置いていたお宅もあったろう。一時、これがよくゴミ置き場に捨ててあった。それも、ズラッと捨てると持っていってくれないので何冊かずつ小出しに捨てられているのが物悲しかった。百科事典が粗大ゴミになった瞬間だった。
 辞書もそうだ。最近の子は辞書を引かない。筆者の机の上には商売柄、辞書が一冊載っているが、辞書の上に何やらうずたかく物が載っている場合は、物をどかすのが面倒で、アナクロ、アナログな筆者でさえ辞書を引かずにインターネットを検索する。最近の高校生は電子辞書を持っている。これは、百科事典プラス高級国語辞書プラス和英・英和辞書の高機能を持っている。しかもコンパクトだ。いうならば、百科事典全巻が収まった居間の本棚と辞書の載った書斎の机を持ち歩いているようなものである。
 重厚長大から軽薄短小へということは随分前からいわれていることだけれど、携帯している端末で電話やメールはできるわ、ゲームはできるわ、そのうえ百科事典や辞書どころか小説や雑誌やマンガも読めるとなれば、出版業界も電子出版へと大きく舵を切らざるをえないのだろう。
 出版界の伝で、いま、何が売れるのか、ヒットするのかを考察してみる。大きくて重たいがいま現在、まだ広く使われている物、それを軽量コンパクト化すればヒット商品間違いなしということになる。それは何か。
 家の中を見渡して大きくて重たい物といえば、敷き布団がある。しかし、軽量化はともかくとして、コンパクト化してしまっては寝るに寝られぬ。寝袋が爆発的にヒット中などという話も聞かない。いま、何が売れないかということはいくつも思いつくことができるのだが、いま、何が売れるのかを一つ考え出すのが難しい。


中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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