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オヤジの社会学  2013年6月10日号掲載

近未来の音

 世相を映して国内新車販売で軽自動車が軒並み上位を占める中、5月はトヨタのプリウスが7カ月ぶりに首位を奪回、4位にも同社のアクアが入っており、ハイブリッド車(HV)の販売好調が引き続き異彩を放っている。同社の平成26年3月期の世界販売台数は上方修正され、初の1千万台突破が見込まれている。
 これだけ売れているのだからHVは今時珍しくもないし、乗っているオーナーの方々はよくご存知なのだろうが、驚いたのはその音の静かさである。
 先日、道を歩いていると向こうからHVがやって来る。そして、筆者が立っているところでちょうど停まった。ブルルルル、というエンジン音はまったくせず、電気モーターが回転を停止するだけの音。これが「回生ブレーキ」というものかと改めて思い知った。回生ブレーキというのは、電車にはもう何十年も前から搭載されている技術で、HVが停車する時はまるで電車が停まる時のような音がする。
 よくいわれる通り、自動車は平時走行時よりも発進と停止の際の燃費効率がよくない。一説に、時速40`bの普通乗用車が停止する度に、コーヒー一杯分のお湯を沸かせるだけのエネルギーが消費されるという。
 回生ブレーキを単純に説明すれば自転車のダイナモのようなもの。HVはブレーキを踏むとガソリン・エンジンが停止して、電動モーターの走行に切り替る。ガソリン・エンジン車の場合、ブレーキを踏むのは金をドブに捨てるようなものなのだが、ハイブリッド車は、減速時も車輪の回転を電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄電できる。同時に、自転車を漕いでいてダイナモをオンにするとペダルが重くなるのと同じように、エネルギー変換の際の負荷によってブレーキがかかる。
 ハイブリッドの語源はラテン語の「イノブタ」で、2つの異なるものを1つに組み合わせる意。状況によって2つの異なる動力源をうまく切り替え、燃費を向上させたのがHVなのである。
 HVが停まる時の音は、近未来の音がする。


中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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