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挑む加工現場   2013年6月25日号


重量搬送に耐えるベルト
線路金型フル活用
永大シャーリング[長尺鉄板のプレス加工・自動溶接]
大阪市西淀川区

 機械油でくすんだライトグリーンのプレスブレーキが3台。永大シャーリング(1965年設立、大阪市西淀川区)の加工フロアは、これでほぼ埋め尽くされる。
 最大200トンの圧力で次々と鉄板を曲げていく。対応できる加工サイズは、厚さ1~16mm、長さ3mまで。2000年以降、コンベアのベルト製造が受注量の約8割を占める。
 コンベアに載せるのは、コンクリート殻、鉄筋、鉱石、土砂など、いわゆる建設廃棄物だ。屋外で使われることが多い上、運ぶもの一つ一つが重たい。当然、ベルトには何より耐久性が求められる。
 安養寺隆志社長は、「設置する現場の数だけコンベアの形が変わる。規格はあってないようなもの。それだけ加工する側から提案できる余地が生まれる」と話す。
 重量搬送用コンベアは、瓦屋根のようにベルト同士を少し被せることで安定感を持たせる構造。ベルトの端には、こぶし大の「山」(=右写真)を作り、2枚重ねてもすき間ができないよう設定されている。
 永大シャーリングでは1回のプレスで「山」を作らず、あえて曲げ回数を3回に。「完全な丸形ではなく、多角形にすることで干渉面を減らした。プレスポイントをずらすだけで、耐久性が数年変わる」という。
 常備するプレス金型は約50種類。すべて使い終わった線路を再利用したものだ。安養寺社長が目を付けたのは、まず安さ、次にプレス機に直接取り付けられる点だった。
 「ホルダーという『介在』をなくしたことで精度を高めた。使用済みの線路といえども、元々は熱処理されている炭素鋼。どれもHRC(硬さ)50台後半あるので十分使える」
 金型は加工内容に合わせて少しずつ削って使っているそうで、最初は台座型だったのが、くの字になり、最終的には鋭く尖った形になるという。

■溶接ロボで 効率よく、キレイに
 ベルトには、耐久性を持たせるため、補強材として裏側にアングルやフラットバーなどを付けている。
 そこで活躍するのが2階に設置された溶接ロボット。今年1月、ダイヘンの6軸ロボット(Almegaフレンドリーシリーズ)と溶接専用LSI搭載の溶接電源(WelbeeインバータM350L)に入れ替えたことで、スパッタ発生量の大幅な削減に成功した。
 安養寺社長は、新型機導入のメリットをこう話す。
 「建設、解体工事には、公共事業に関係する案件が多い。たとえ耐久性に影響がなくても、小さなスパッタ一粒でも許されない世界。ロボットなら、誰でも熟練者なみのビートが出せるし、休憩時間を効率的に使える」
 作業するスタッフは安養寺社長を入れても6人。最終工程にあたるスパッタ除去の手間を減らすことで、急な納品にも対応できるというわけだ。安養寺社長は、永大シャーリングを「困ったときの駆け込み寺」に例える。
 「加工技術に相場はない。値段との釣り合いもあるが、たとえ注文から納品まで2日しかなくても請け負う。海(市場)に魚(仕事)があれば、いつでも沖に出られる準備はしている」







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