サイト内検索 WWW を検索

柝声(たくせい) 2013年8月10日号掲載


 自宅への帰り道に知り合いの鉄工所がある。仕事の途中、自宅に用ができ、前を通るとシャッターを開けた作業場の真ん中でパイプ椅子を広げ、社長が所在無げに外を見ていた▼いつもなら立ち話でもして帰るのだが、手を挙げただけで通り過ぎた。八人ほどいた従業員が十年余で息子と二人になったが、通例なら二人で機械を動かしている時間だ▼一カ月前、「ウチのような川下の機械加工屋には上流で大雨(大きな仕事)があってもチョロチョロとしか(雨)水が流れて来んようになった」▼「あっても上の会社は運河をつくって、水を、利の見込める他所(アジアの国)へ流している」と、たとえ話でボヤキを聞いたばかりだったから、声をかけるのが憚られた▼この話を、会合で隣り合わせた中堅の金融マンにすると、「お気の毒ですが、そういう時代ですね。古い産業や企業を篩(ふるい)にかけて整理しなければ、ITや情報のような新しくて、グローバルで、次の日本を背負う産業が育たないと思います」▼そのとおり。いや、アベノミクスの成長戦略の中で、そのとおりにことがすすんでいる、すすめられている。恐らく五年後、十年後、狙いどおり、日本は色合いの変わった産業や経済構造の国に変身しているだろう▼ただし、今に益して世界をリードする国になっているか、再生しているかは疑わしい。なにせ、モノづくりは人や社会の存立の大元▼モノづくりの土壌が肥沃であってこそ世の中のあらゆる可能性の芽は育つ。「モノづくり大国 日本」を支えた社会の片隅の切実な思いを軽視してはならない。







この一枚EMOハノーバー2013

鯉のぼり333+1


JIMTOF2012に12万8674人

動き出す スマート社会

クルマはいまや「変化のシンボル」

国際太陽電池展から

希少な大型太鼓、古都奈良で公開

圧倒するロボットパワー

大阪ロボット産業PR大使 初舞台





コ ラ ム

柝声(たくせい)
13年10月25日号

過去の記事

挑む加工現場


オヤジの社会学


ビルダー最前線


映画の中の生産機械


特集
2013年10月25日号

8〜11面
山善名古屋支社竣工
17〜19面
2013年国際ロボット展