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挑む加工現場   2013年9月25日号


珍しい保有設備が営業役
焼き入れ含めた短納期でリピートに
大塚精工[金型部品などの精密加工]
長野県大町市

 機械のすぐそばのテーブルに広げられた図面の上にペーパーウェイトのように載せられた加工前の材料があふれ出しそうだ。客から支給されたその材料と図面はおそらく1対1で対応しているのだろう。工場規模の割に支給材の多さが大塚精工(1986年創業、従業員約30人)の繁忙さを物語る。
 「ずっと目一杯ですよ。いま残業をしない従業員はほとんどいませんね」
 大塚竹光社長はそう話す。せいぜい20個までの多品種少量生産を手がけ、金型や一般機械、電機、自動車向けの精密部品を主軸数万回転のマシニングセンタ、形彫・ワイヤ放電加工機、内・外面研削盤、複合研削盤などで製造する。保有設備は40台ほどか。
 大塚社長がかつて勤めた県内の金型メーカーから独立して創業した同社は、今でもその金型メーカーからコンスタントに受注するが、客の多くは県外や海外。自社ホームページをもたず、営業もしないというのにである。
 「最新の設備を利用して短納期で精度よく仕上げれば、そりゃあリピートにつながりますよ。ホームページを開設してもその電話対応ができませんから」
 他社にない珍しい設備をもつことで、それを納入した商社などを通じて客は同社にたどり着くという。保有設備が営業役というわけだ。たとえばスイス・トリペット社製の内面研削盤は「日本で一番もっている。1、2台保有するところはあっても6台もつところは日本で他にないだろう」とし、内径10mm以下の精密研削に威力を発揮する。米ムーア社製の治具研削盤は購入した15年前の当時で1億円もしたそうだ。こんな設備が約300坪の工場内にゴロゴロしている。
 「設備しないと今の時代、乗り越えられません。投資には思い切りが必要だが、最新設備と人材育成は今後も欠かせない。いいモノつくってお客に満足してもらえれば仕事はどこからでもやってきます」

■真空炉を自前で
 部品加工企業には珍しく真空炉も自前でかかえる。短納期をウリにする以上、焼き入れ会社の休日に左右されるわけにはいかないと、2500万円ほどかけて導入した。材料を生加工することはほとんどなく、まずこれで焼き入れした後、切削・研磨で1、2ミクロンの寸法精度にもっていく。焼き入れによって材料は硬く削りにくくはなるが、その分精度が出せる。内径1_の空洞のある外径数ミリの円柱状のモーターコア金型用部品なら、他社が有効長3mmとする先端部を10mm以上にもっていく。
 「これだけの精度を要求するところはそんなにないが、こちらとしてもやりがいがありますよ」
 こんな調子だから硬貨に載るような小さな部品でも加工単価は数万円にもなるそうだ。
 一方で遅れているというのは5軸制御加工。取り組み始めたのは最近で、「山でいえばまだ3合目かな」と言う。「単品の加工でも納期をきちんと言える形にしたい。そのためには5軸用のプログラムをサッとつくれるレベルに引き上げなければなりません」。仕事量の増加に伴って加工技術の向上に取り組むが、同時に工場の拡張も考えているようだ。






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