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オヤジの社会学  2013年9月25日号掲載

雲は見ている

 コンピューターの世界で「クラウド」技術が普及期を迎えている。日本語に訳せば「雲」だが、どんな技術なのか。
 ユーザーにとって一番身近なクラウドはウェブ・メールだろう。パソコンのメールソフトを起動しなくても、インターネットを通じてメールの送受信ができる。自分のパソコンを持ち歩かなくても、インターネットに接続された端末さえあれば、いつでも、どこからでも送受信ができる。これは、メールソフトも送受信されたメールボックスのデータも、自分のパソコンのではなく、ウェブ・メールのサービスを提供する会社のサーバーに保存されるためである。
 メールソフトに限らず、以前は自分のパソコンにインストールしなければ使えなかった様々なソフトが、クラウド技術によってインターネットを通じて提供されている。高価だったソフトが初期投資負担が少なくてすむ月額制や年額制で利用できる。また、パソコンとスマホで別々に行ってきたアドレス帳や音楽ライブラリーの管理も、クラウドで自動的に同期化することができる。作成したデータをクラウドに残しておけば、バックアップの心配もない。
 ただし、クラウドを利用 することで誰しも不安に思うのは、利用する過程で自分自身の基本データや知人のアドレス、作成したデータ、メールのやり取りやインターネットの閲覧履歴などの情報がサーバーに管理される、ということである。
 独シュピーゲル誌によれば、米国国家安全保障局(NSA)は、クラウドからユーザーの連絡先や履歴、メールなどの情報を収集しているという。とくに、位置情報サービスの履歴は、NSAにとって貴重な情報源になったという。 一方、ドコモ が10月に開始するサービスは、「いつ、どこに、どの年齢層の人が何万人いて、そのうち何万人はどこから来た人だった」という情報を企業などに販売するものだ。
 位置情報サービスや同期化サービスをオフにすればいいのだろうが、何せ雲の中のことなのでユーザーからはよく見えない。「神はすべてを見ている」というけれど、クラウドに裸の自分を見透かされているようで、何となく気持ち悪いのである。


中原亭(なかはら・てい)…金融、工業系と紙誌の編集を経て田舎暮らしにチャレンジ。現在、地方紙コラム執筆・地域雑誌編集のかたわら、田んぼを耕作。5人の子持ちオヤジ。





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