コラム

2017年4月25日号

 先行き不安感がいろいろ押し寄せている。不安を辞書で引くと気がかり、心配なこと、とあるが、ある作家が不安について「これから起きることに対する自身の頼りなさ」と記し、言い得て妙と思った記憶がある▼シリアや北朝鮮問題、頻発する国際テロ。ごく身近な学校や職場のイジメ・パワハラ問題等も含め、不安の蔓延は、頼りなさ、心許なさが社会全体に広がっている証しなんだろう▼産業界でいえば、東京ビッグサイトでの展示会開催が近い将来、ままならなくなることも不安を生んでいる▼東京ビッグサイトがオリンピックのメディアセンターとして利用されるためで、2019年4月から約20カ月にわたり使用制限、このうち20年4月からの7カ月は全館閉鎖が予定される▼これに対し、(一社)日本展示会協会と、国会議員で組織する「展示会産業議連」が、すべての展示会が例年通りの規模で開催されるよう署名/提言/嘆願活動を続けるが、仮設展示場の建設などで一部進展があるものの、抜本的な善後策は見えていない▼「20年の開催について具体的なお話をできる状況ではありません」(例年開催の某産業展示会実行委員長、今年4月)などの声を聞くと本当に気の毒、当事者は切羽詰っているようだ▼最近、名古屋の展示会が急に盛り上がりだした。日本トップの展示場「東京ビッグサイト」が周囲に不安を与えたまま、自ら積極的に解決策を提示しないなら、他に活路を見出そうと、国内の展示会市場が変わるかもしれない▼人は、不安を乗り越えようとして思わぬパワーを出すことがある。