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ドイツ機械工業連盟(VDMA)会長 Dr.ラインホルド・フェステゲ氏

 ドイツ機械工業連盟(VDMA)の会長に昨秋就任したラインホルド・フェステゲ氏が初来日し、6月24日に都内で会見を開いた。同氏は機械製造分野における日独貿易の状況を紐解きながら、日本に対する要望や意見を述べた。VDMAは創立来120年以上の歴史を持ち、傘下に工作機械工業会やロボット工業会等、38の工業会を有するドイツ機械産業を横断する巨大組織だ。

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 機械製造分野の貿易不均衡についてフェステゲ氏は「日本の顧客がドイツ製品の長所を認めて、この不均衡を是正して下さることを願う」と、口調こそ柔らかだが明確に伝えた。昨年の機械製造分野の貿易実績は、日本からドイツへの輸出が約4000億円に対し、ドイツから日本への輸出は約2720億円、過去10年を振り返っても高止まりが続いている。同氏は、依然閉ざされた面を持つ日本市場に受け入れ態勢の拡充と、その為の方策を探ることを求めた。

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 一方では機械工業発展の為に相互に協力しあいたいと強調した。特に模倣品被害について「ドイツの機械製造分野における損害額は昨年、過去最高の1兆円にのぼった」とし、「中国企業らの違法行為への対応策を協力して進めたい。既に日本機械工業連合会と密接な協力関係を築いているが」などと話した。あわせて機械製造大国として成長著しい中国を念頭に入れ、「中国の挑戦に対し、日本とドイツの機械製造産業は真剣に、適切な対応を見出す必要がある。第3市場においてどこまで協力しあえるか、そういうことも戦略的に考えたい」とした。

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 ドイツが国を上げて進める第4次産業革命「インダストリー4.0」についても触れた。この取り組みについて氏は「従来の生産方法をコンピュータ化することでスマート工場の実現を目指すもの。我々VDMAは次代の機械の規格化など重要部分で深く関わっている」とした。
 本紙で質問を試みた。「4.0への取り組みでは機械工業のみならずIT業界とのコラボも行っているのかどうか。間違いなく必要になると思うが」と聞くと、「ITは必要だが、4.0は元々我々の業界で発案したこと。ソフトウェアに機械が左右されるような状況は阻止する。私たちがイニシアチブを取って推進する」。―最後はドイツ機械工業の意地と誇りが見えた感。