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ダイヘン、低入熱で歪みとスマット削減

メーカー名商品名
ダイヘン「シンクロフィード」溶接システム

アルミ対応の溶接システム

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 ダイヘン(大阪市淀川区)は、スパッタの大幅削減が可能な「シンクロフィード」溶接システムに、硬質アルミニウムに最適なモードを追加した。電流域は40~130A。国内外で年間200台の販売を見込む。
 多関節ロボットを使用する同システムは、溶接電源、送給制御装置、ロボットコントローラにアルミ溶接向けの新しいソフトウェアを搭載させた。プル送給ユニットでモーターを強制空冷することで、最大設定電流での使用率100%を可能にした。「ノズルを常にクリーンに」(FAロボット事業部企画部)するため、トーチにエアブロー機構を採用。チップ溶着の原因となるワイヤの削れカスを排出し、チョコ停を防止する。
 最大の特長は低入熱で溶接できること。新開発の電流波形制御が可能にしたもので、熱歪みとスマット(黒いスス状の付着物)の両方を低減する。「板厚1mm以下の母材でも高品質溶接を実現する」という。
 CO2排出規制を背景にアルミの導入が進む自動車をはじめ、建材、自動二輪など、美観を最重要視する薄板部材を想定して開発した。アルミ溶接特有の現象であるスマットを抑えることで、塗装前の後工程である除去作業を省ける点もメリットに挙げている。
 アークスタート直後に、自動的に数回のパルス電流を出力する機能を搭載。溶接開始部の溶込み不足を防ぐことで余盛り高さを抑え、アークスタート部の品質を向上させた。
 メーカー希望価格は税抜850万円。担当者によると、「アルミは鉄に比べて熱伝導性が良く柔らかいので、溶接開始部の溶込み不良や削れカスによるワイヤのメンテナンスなど課題も多かった。日本やアジアで需要が見込まれる硬質アルミに対応する提案だが、軟質向けも開発中だ」としている。