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東芝機械グループが総合展

過去最高6623名が来場

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 東芝機械(三上高弘社長)は5月18日から3日間、静岡県の沼津本社と御殿場工場で、毎年恒例で15回目となる「東芝機械グループソリューションフェア」を開催。来場者は初の6000名突破となった昨年の6069名をさらに大きく上回る6623名(目標6000名)を記録、未曾有の賑わいになった。
 今年3月に東芝グループから離脱し「新生・東芝機械の大事なイベント。技術のご提案とともに、お客様の生の声を次なる開発、提案に活かしたい」(八木正幸常務執行役員)として臨んだ今回のフェア。「確かな未来への挑戦」を開催テーマにし、中大型工作機械から超精密加工機、射出成形機、ダイカストマシン、ロボット、電子制御装置などと多彩な出品物を工場内の各棟で展示した。精密金型を最新の微細加工機で製作し、精密射出成形機で成形するなど、複数の技術をつないだソリューションが多かった。特に今年は業種で自動車や航空機業界のサプライヤーに向けた提案が目立った。

■大型金属3Dプリンター披露
 今回、最も目を引いたのは4月に竣工したばかりの「御殿場テクニカルセンター」。今回がお披露目となった。同センターの展示エリアには門形や横形マシニングセンタ、立旋盤など7台の工作機械とともに、レーザーデポジション方式の金属3Dプリンターで「世界最速・最大クラスを実現した」(同センター)という新型機も参考展示。縦方向・横方向の2つのノズルから金属粉を溶射し、「1個のノズルで毎時359CC、2個あわせ700Cを上回る速度で直径2メートル、高さ1メートルまでを造形できる」(技術説明員)という。インコネルの粉末を使った加工実演もあった。価格や発売時期など未定だが、「加工速度が早く、ニアネットシェープとして航空機のエンジン回りに提案できそう。最終仕上げが必要な場合は当社の中大型機で素早く行える」などとしていた。
 このほか、御殿場テクニカルセンターでは、やはりインコネルなどの難削材を対象にした高効率加工、それも高圧クーラントの活用など従来とは異なる手法の提案を強化。FSW(金属摩擦攪拌接合)では、角パイプ(アルミ製)を接合面が目視できないほどの精度でつぎつぎ「つなげ」てみせた。

■IoT提案も盛ん
 小型・超精密方向では、ナノクラスの面粗さを実現する超精密加工機UVMシリーズの進化が注目された。話題の燃料電池セパレーターの擬似ワークを焼入れ鋼と「超硬合金」の双方で製作しみせつけたほか、工具の経時変化(たわみなど)による面精度の劣化を補正すべく、倣い走査式計測装置を新たに開発。展示した自動車HUDコンバイナー金型の平面部(名刺よりひと回りほど大きなサイズ)の場合「約12万箇所で形状精度を測り、誤差データをNCデータにフィードバックする」という。
 一方で同社注力のIoT絡みの提案も具体的に深まった。展示した機械類をつなぎ、取材時は「稼働率全体で67%、新型多関節ロボットは88%稼働中」などとひと目で分かる。アラーム情報は、故障などの詳細まで文字データで瞬時に把握できる。この取り組みに絡んで「音の変化」をデイープランニングで感じ取り、機械の故障時期などを予測する取り組みも披露した。