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住宅着工、2025年に約62万戸へ縮小

リフォーム市場も漸減、活性化が必須 野村総合研究所が長期予測

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 野村総合研究所(嶋本正社長、以下NRI)は、2014~2015年度までの新設住宅着工戸数とリフォーム市場規模の予測を発表した。
 NRIでは、消費税率が10%にアップする見込の2015年度の新設住宅着工戸数は駆け込み需要の発生で約95万戸になると予測。それ以降は徐々に漸減し、2020年度には約75万戸、2025年度には約62万戸に縮小すると予測した。ただし、景気動向や着工の前倒し・先送りにより実績が変動する可能性もあるとした。
 NRIが着工戸数に大きく影響を与えるとしたのは(1)移動人口、(2)名目GDP成長率、(3)住宅ストックの平均築年数―の3つ。人口については国立社会保障・人口問題研究所の将来推計から、総世帯数は2020年ごろにピークアウトし、さらに移動人口は2013年の約1000万人から2025年に約790万人まで減少する見通しであるとした。
 名目GDP成長率は2013年度以降微減し、2025年度まで1%台前半で推移するとの日本経済研究センターの予測を採用した。平均築年数については、2013年の22年から上昇し、2015年に27年近くに達すると予測。これらの予測値と過去の実績値との比較などから、着工予測を割り出した。なお、GDP成長率が1ポイント上昇すると、新設住宅着工戸数の予測値は約2万6千戸増加すると分析している。
 リフォーム市場については、新築予測に用いた(2)(3)要素と8年前の新設住宅着工戸数を元に推計した。狭義のリフォーム市場規模(住宅着工統計上で新設住宅に計上される増築・改築工事と設備などの修繕維持費)は現在で約5.4兆円、2025年には5.3兆円に微減する見通し。狭義のリフォームにエアコンや家具、インテリア商品の購入費を加えた広義のリフォーム市場規模でも、現在6.7兆円で2025年には6.1兆円に微減すると予測した。
 これらの予測から、NRIでは「新設住宅市場の縮小は避けられない。政府が目標とするリフォーム・中古住宅流通市場の倍増(約20兆円)に向け、従来の住宅産業の枠組みを超えた異業種の参入や連携による市場の活性化が必須課題である」と提唱した。