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国内企業6割が「後継者不足」

帝国データバンクが実態分析

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 帝国データバンクは7月29日、後継者問題に関する企業の実態調査を発表した。対象は、2012年度以降の実態について分析可能な28万4412社(全国・全業種)。事業承継や社長の高齢化などの問題について調べた。
 後継者の有無を集計したところ、65.4%にあたる約18万6千社が「不在」であることが分かった(=表) 。社長の年齢別では、事業承継を見据えた人材選定を始める必要がある60歳代でも、半数強の53.9%が後継者を決めておらず、「水準として高いと言わざるを得ない」と指摘した。
 売上規模別で、1000億円以上の企業が後継者不在率25.7%と、11年12月の前回調査から3.6ポイント減少。「近年の業績回復も相まって、承継準備が進んだ」と見ている。1億円未満の企業は、4社のうち3社が後継者がおらず、前回に引き続き厳しい状況にあった。
 一方、後継者の決定している企業9万8388社のうち、子供に承継する割合が前回調査から5.9ポイント下がったものの、38.4%で最多。社長の高齢化に伴い、「同年代である配偶者への事業継承という選択が難しくなっている」ことから、非同族の占める割合が前回比4.1%プラスの30.7%まで増えた。
 12年度以降に就任した新社長の年齢・経験層について分析した結果、50歳代が最も多く、40〜60歳代での承継が8割強を占めた。業種別の社長交代率は、製造業と運輸・通信業の12%に対し、建設業と小売業が8%台に留まった。建設業は、後継者不在率が70%に達しており、事業承継への取り組みが急務な状況におかれている。 後継者の有無と企業の「稼ぐ力」の関係性について、帝国データバンクは「後継者が決定していることで長期の経営計画が立てやすく、企業のパフォーマンスが向上する」、「元々事業価値の高い企業であるが故に、後継者が決まりやすい」ことなどから、密接に関わり合っているとした。