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ファナック、スカラロボ市場に初参入

ロボ4千台が稼動する自社工場やZDT

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 ファナック(稲葉義治会長)は12月2日に閉幕した2017国際ロボット展で、同社初ラインナップとなるスカラロボットを披露した。可搬質量3kg・リーチ400mmの「SR―3iA」と可搬質量6kg・リーチ650ミリの「SR―6iA」の2機種。スカラロボット向けにタブレットのタッチパネル教示盤も新開発した。「タブレットでの教示は直感的で分かりやすく、スカラの市場で採用が多い。今後、多軸ロボでも要望があれば開発を進めていく予定」(説明員)という。スカラ市場では同社は後発だが、「往復動作のサイクルタイムの速さに加え、世界トップクラスの販売量を誇るロボットメーカーとしての信頼性が評価されるはず」(同)とみる。
 併催のパネル講演でも同社ロボット事業本部長の稲葉清典専務が自社ロボットの信頼性の高さを強調した。稲葉専務は様々な外部環境に対する信頼性を自社試験棟で評価していることに加え、「当社のロボット製造ラインでは、自社製ロボット約4千台が機械加工や組立などを行っており、ユーザー目線で信頼性を評価できる。ロボットの生産量は来年には月産1万1千台に達する予定。ロボットによる自動化を進めることで製品の品質と信頼性を高めつつ、生産コスト削減にも大きく寄与している」と話した。そのほか、ロボットの減速機の故障予知などでラインを止めないZDT(ゼロダウンタイム、累計1万3000台以上に採用)サービスの展開も信頼性を高めるポイントだ。講演ではまた、AIベンチャー・PFNと共同開発しているロボット向けディープラーニング機能について、「ディープラーニングで傷の有無を判別する検査アプリなどの発売を3月に予定している」とした。
 展示ブースでは、台車上に載せた緑の協働ロボでロボドリルのワーク脱着を自動化するQSSP(クイックシンプルスタートアップパッケージ)も注目を集めた。台車ごと移動できるので複数の機械での共用や一時的な移動が容易。「カメラでロボットとロボドリルの相対位置を検出するので、移動後も再教示が要らない。ツールや治具交換が頻繁な多品種少量生産に向く。工場出荷時にビジョン設定済みなので立ち上げも簡単」(同社)という。

(写真=スカラロボットを初出展)

(2018年1月1日号掲載)