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国際物流総合展に13万人

省スペース・自動化提案ふんだんに

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 2年に一度のアジア最大級の物流展「国際物流総合展」(日本ロジスティクスシステム協会や日本能率協会など物流関連7団体が主催)が9月12日までの4日間、東京ビッグサイトで開かれた。市況の明るさを映し、11回目を迎えた今回は前回を7社上回る418社の出展に同3千人多い延べ13万2503人が訪れた。
 巨大ブースを構えた常連メーカーは省スペースと高スピードを両立するケース自動倉庫の動きをシミュレーションを交えて紹介。一度に4ケースのハンドリングが可能なダイフクの「SMARTSTOCKER QUATTRO」は2つのキャリッジが独立して動く処理能力の高さと、1つの棚の手前と奥にケースを収納できる省スペース性がウリだ。実機の高さは約7㍍だったが、大画面で高さ20mの物流センターで高速運動するイメージを来場者に見せた。岡村製作所は多段式の倉庫が大きく旋回する「Rotary Sorter」を出品。保管から整列、仕分けまでを効率的に行うほか、各段の旋回スピードを変えることでピーク電力を抑えられるという。
 GPSやICTによる自動化ソリューションの提案も目を引いた。大和ハウス工業は他社との共同ブースでカーナビ機能とともに作業・運行状況などを知らせるナビタイムジャパン社のソフトや、データ・テック社のセイフティレコーダーなどから一括収集したデータをクラウド上に集約し、運行の際の燃費改善、事故抑止、ドライバーの勤怠把握・是正などに繋げられることを紹介。一方、富士通では物流ラインの自動化などを複眼的に多様なアプローチで提案。自社製品以外にミツイワ社とそのグループ企業である日本フォーサイトロボ社によるロボットソリューションを見せた。

■狙うは3品・通販  
3品業界(医薬・食品・化粧品)に向く製品も多く見られ、ホクショーは韓国の化粧品メーカーの要望を受けて開発したというバラ物自動仕分けシステム「高速PASⅡ」や伝動媒体に樹脂ベルトを採用しオイルミスト・金属摩耗粉が発生しない垂直搬送機を出品。高速PASⅡはスライドシュー式ピースソーターでは業界最速となる毎分100mのコンベヤスピード(最大仕分け能力は毎時1万個)を実現した。西部電機は塵が舞いにくいケース自動倉庫「マルチソーティングRIO」が食品、製薬業界で採用されていることを紹介。減速するときの回生エネルギーを蓄えられるリチウムイオンキャパシタを採用したことで、電源用ケーブルをなくせてクリーン環境を保てるという。
 ネット通販の拡大で仕分け装置や包装機、緩衝材生成機など様々な製品で需要が増加し続けているようだ。日本包装機械のシュリンク包装機は「ここ数年、毎年2割増で伸びている。通販の拡大のほか、紙包装が一部シュリンクに置き換わっていることも要因だろう」と言う。今回の出品を機に発売した自動L型シーラー「MECPACK STX」とシュリンクトンネル「AX1100」の組み合わせで、毎分30パックと包装能力を従来の1.5倍に高めた。ストラパックは通販を担う3PL(物流業務の一括受託者)向けに物流量の変化に応じてレイアウト変更しやすい簡易システムラインを出品。床フラップ折込み機、帯掛機、紙緩衝材フィルパック、ランダム型封函機の4つで構成し、それぞれキャスター付きで移動しやすい。
 物流センターのプラットホームに停車させるトラックを1、2台増やせると訴えるのはオムニヨシダ。同社のクライミングレベラーはトラックレベラー、スロープなどとして使え、常設スロープよりもホームの使用効率を高められるとする。
 物流機器に絡むマーケットはここ上向きが言われてきたが、出展メーカーを回ると、予想以上に厳しい現実も垣間見えた。  「大型物流施設の建設が相次ぎ、まとまった注文を得る機会は確かに増えたが、そういう案件は価格競争が熾烈化し、利益が取れない」と大手マテハンメーカーが言う。別の大手も「実績を得るための利益無き受注合戦が続いている」と嘆いてみせた。
 また「物流施設の新設や、物流ラインの大規模改善に動くユーザーが多いため、まとまったロットが出ることが増えた。しかしモノによっては動いておらず、工場の運営が難しくなっている」とも聞いた。