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第3の加工「AM」

JIMTOFに国内4製品揃う

 seizougyou除去加工、成形加工に次ぐ第3の加工方法としてAM(Additive Manufacturing=3D積層造形)が今月末からのJIMTOFでも注目を集めそうだ。金属3Dプリンターを出品する国内メーカーとしては松浦機械製作所、ソディック、DMG森精機、ヤマザキマザックの大手4社が揃う。
 3Dプリンターといえば一般消費者に手が届くほどの安価な機械で、樹脂を使って手早く造形できるイメージが浸透してきたが、4社が出品するのはいずれも金属粉末を用いた積層と切削加工を組み合わせたハイエンドな複合加工機だ。先行した松浦機械は10年以上前からJIMTOFで披露し、改良を重ねてきた。同社の金属光造形複合加工機でつくった金型は200万ショット打つこともできるようになったという。

■スピードで差  
 DMG森精機とヤマザキマザックの加工機は、1層ずつパウダーを敷いてはレーザー焼結する松浦機械、ソディックの方式とは趣が異なる。DMG森精機が「レーザー溶射」という言葉を使うように、レーザー溶接するイメージに近い。ノズルの外側から噴出される金属粉をノズルの中心を通るファイバーレーザーの熱で母材ごと溶融・凝固する。両方式で加工スピードに大きな差が出るのはコップのような形状を積層する場合だ。従来法では積層高さを抑えるため横に寝かせて積み上げることになるが、レーザー溶射ならコップを縦にして円周に沿って積層することで休みなく連続的に造形できる。
 DMG森精機は「パウダーを敷くために費やす無駄な時間が生じないので、加工速度は従来法に比べて最大で20倍。加工の自由度も高い」と言う。レーザーは真下にしか照射できないが傾斜・回転テーブルを利用すれば積層方向は自在だ。同社がデメリットとして挙げるのは精度。そのためミーリング機能は必須になるという。

■積層と切削の使い分け  
 5軸立形マシニングセンタ仕様のDMG森精機に対し、ヤマザキマザックは旋盤から発展した複合加工機INTEGREXがベースになる。特徴的なのは積層で生じた段差を切削で整えるというよりは、「積層造形とミーリングを使い分ける」としている点。
 「複合加工と3D積層造形を自由に組み合わせることにより、少ロット生産のリードタイムを飛躍的に短縮する」と新たな利用法を提案する。
 ネックは価格だ。次世代を思わせるヤマザキマザックとDMG森精機はそれぞれ9900万円から、2億円と設定。7千万円前後の松浦機械、ソディックとの差は大きい。
 ソディックは射出成形を含めたノウハウをトータルで提案できると訴求。「お客が最終的に欲しいのは金型でなく成形品でしょう。一気通貫で面倒を見られる」と総合力で自信を見せる。同社の金属3Dプリンターは射出成形部門からの強い要請を受けて完成させたという。今回のJIMTOFではこれでつくった3D水冷配管の金型と通常の金型を使ってスマートフォンケースをその場で射出成形し、「来場者にスピードと品質の違いを見ていただく」としている。