コラム

2018年12月10日号

 工作機械受注額は1.8兆円へ、産業用ロボット生産額は1兆円台へ。はや今年を振り返ると、納期問題や、中国景気減速の影響に揺さぶられつつも、生産財市場は全体として好調だった▼しかし、こうした活況が一般に知れ渡っているかというと、そうでもない。つい先日、文系の学生を前に生産財等について話す機会を得たが、生産財という言葉からきちんと説明しないと、話が先にいけない▼工作機械や産業用ロボットと同程度の市場規模でも、例えばビール業界(1~2兆円)ならアサヒやキリンやサッポロ。ホテル業界(約2兆円)だと帝国、オークラ、アパなど著名企業がスラスラ出る▼けれど、生産財のメーカーは…。知名度の低さはビジネスがB2Bで、一般へPRする必要が低い理由に拠るが、実際に学生を前に、ああ知られてないんだなぁと、つくづく実感した次第▼となると、業界の関心事であり、各社が注力するIoTなどは余程知られてなさそうだ。日本の製造業比率は減少傾向といえ、今もGDPの2割近くを占める。この、国の屋台骨となる製造業への関心を一般からも向けてもらい存在感を高めたい▼学生を相手に、生産財について話しているうち、何人か身を乗り出した。スイスの高級腕時計とスイスの工作機械の関係。自動車産業をリードするドイツや日本が、工作機械でも世界をリードするのは決して偶然の所産でないことのくだりだ。うまくアピールしたい。