PICK UP 今号の企画

2019どてらい市開幕、共に新たな時代を

―今号(2月10日号)の紙面特集より、ここでは2019どてらい市開幕特集を掲載―。
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 全国各地の経済・産業界に密着した展示商談会「どてらい市」がいよいよ開幕する。地域ユーザーを招き、商品を直接見て、触って、確かめながら、商談する三位一体(主催店・メーカー・事務局)のビジネスモデルは「業界の貴重な財産」(主催店経営者)として様々な点で相乗効果を生み出してきた。
 試行錯誤しながら手作りで築いてきた連帯感と数々のドラマ。40年以上の年月を積み重ね、時代と共に進化し続けてきた結果、地域の一大イベントとして期待する声も多い。
 今年のテーマは「共に、新たな時代を。」。第4次産業革命と言われる時代。IoT化や本格的なAI導入による迅速な変化が求められるなか、「共にこの時代の変化に対応し、この時代を生き抜き、次の時代を創造したい」との思いが込められている。
 どてらい市は、モノづくりと暮らしのプロが一堂に集い、時代のニーズを先取りした新商品、現場の課題を解決する新技術が数多く並ぶ。IoT、自動化、BCP、省エネ・省力化など、年々関心が高まっている商品・技術に対しても「現場でどう役立つのか」具体的な形で提案する。
 現場視点を活かした展示構成が最大の魅力。展示ブースでは、疑問に対する明確な回答、ビジネスのヒントになる情報が飛び交う。
 今年も「熱い」商談が繰り広げられる。

宮崎どてらい市、40回記念開催で企画多彩に

 有数の畜産王国である宮崎県。ブランド黒毛和牛「宮崎牛」に代表される畜産・食品・観光業が中心となって産業基盤を形成する一方、好調な航空機関連のビジネスが地域経済の発展に弾みをつけている。
 毎年2月にはプロ野球球団の春季キャンプでにぎわい、街全体が活気づく。足元の県内経済は「緩やかに持ち直し」(九州財務局)ており、先行きについても雇用情勢の改善が続く中で、各種政策効果を背景に個人消費や生産活動が回復していくことが期待されている。
 シーガイア・オーシャンドーム立体駐車場で開かれる「宮崎どてらい市」はいよいよ40回目の節目を迎える。地域産業に特化した提案で毎年盛り上がりを見せている同展は、主催店11社、出品メーカー103社の規模で開催。3月2日〜3日の期間中に2500人の来場を見込んでいる。
 地域のニーズに対応した製品を展示する会場では、生産活動に欠かせない最新製品・技術が披露される予定。主要産業である畜産・食品加工業の関連製品が数多く並ぶのも宮崎どてらい市の醍醐味となっている。ユニットハウス、太陽光、蓄電池、4K・8Kテレビなども見どころに。会場ではシャープによる「太陽光発電運用セミナー」を開催する。
 40回記念ご来場抽選会では、景品にテレビや空気清浄機などを用意。そのほかにも、お祝い筆文字講座(参加無料)、良品家電アウトレットなども実施する。

岐阜どてらい市、自動化・省力化提案に注力

 中部地区での幕開けとなる「岐阜どてらい市」。主催店16社、舞台となる岐阜産業会館に135社が出品する予定だ。
 岐阜県は、自動車、航空機、金型、工作機械など、あらゆる産業が集積しているエリアだけに設備投資に対する意欲は旺盛だ。老朽化に伴う更新だけでなく、新規設備の引き合いも増加傾向にある。
 岐阜県商工労働部の経済レポートによると、2018年10〜12月期の設備投資実績は前期比3・9ポイント増加。県内企業からは「新規製品の加工ラインや従来製品の増設ラインに設備投資予定」(輸送用機械)、「増産を目的に新工場を新設。加えて、福利厚生を目的として食堂を新設した」(刃物)などの声が挙がっているが、人手不足を懸念する意見も少なくない。
 現場の視点に立った提案が目立つ岐阜どてらい市で注力する分野が自動化と省力化だ。THK、MSTコーポレーション、柳瀬、北川鉄工所などが提案する。
 一方、業種や事業規模を問わず、関心を集めている労働環境改善や省エネに関する展示も見どころ。対象となる出品メーカーは、ピカコーポレイション、ダイキン工業、スイデン、オーデンなど。工作機械では「短納期」「特販」が可能な商材を並べる。

広島どてらい市、コラボ実施 新規出展も続々

 第44回を迎える「広島どてらい市」。今回の主催店は22社。出品メーカー171社の規模で開催する。4000人の地域ユーザーを招き、25億円の受注を目指す。
 広島県の経済は緩やかな拡大基調を見せている。日本銀行広島支店によれば「設備投資は高水準になっている」(2月1日発表「金融経済月報」)という。生産活動は、自動車、はん用・生産用・業務用機械が緩やかに増加。造船は一部に弱めの動きがみられるものの「総じて高操業」と好調のようだ。
 拡大基調の中で開かれる広島どてらい市は、ヤマザキマザックとサンドビックによるコラボレーション展示が見どころに。大型ワイヤカットではファナックが「α︱C800iB」を展示。新規出展の新東工業が小型エアーブラスト装置「KENX︱I」のデモを実施する。会場では、設備投資を後押しするものづくり補助金セミナーを開催する予定だ。
 新規出展も目白押しだ。ベクトリックスは、あらゆる測定データをパソコンに無線入力する提案を実演。測定結果を手書きで入力したり、有線ケーブルで取り込んだりといった手間の簡素化をアピールする。そのほかにも、太洋やタック技研工業が初出展する。
 ライフ関連は「理想のライフスタイルへ」がキーワード。豊かで安全・安心な社会・創造をサポートする。お買い上げ抽選会では、特等にシャープの蚊取機能付きプラズマクラスター空気清浄機、1等にフローレのトリオクッカー、2等にマツダスタジアムの広島東洋カープ観戦チケットなどを用意する。

静岡どてらい市、ロボットコーナーがさらに充実

 「静岡どてらい市」は3月16日から2日間、ツインメッセ静岡北館で開催される。主催店9社、出品メーカー176社に対し、4000人の来場、17億円の受注を目指す。
 「産業のデパート」と呼ばれる静岡県は、自動車、バイク、電機、パルプ・紙、食品・飲料など、多彩な産業集積を誇る地域。第2次産業(鉱業・2次的加工業)の比率がほかの地域に比べて高く、製造品出荷額等は16兆1321億円(2016年)に達している。
 製造業が活発なエリアにおいて、静岡どてらい市では時代の変化にあった展示として人手不足対策の提案を強化する。その一つがロボットコーナーの充実だ。
 ダイアディックシステムズの協働ロボット3台と、日本電産シンポの無人搬送車がコラボレーションし、自動化ラインを見せる。東洋鐵工所と藤本工業による6軸バリ取り装置も見どころだ。愛知産業は溶接・搬送・グラインダー技術を搭載した3台のロボットを組み合わせて、システムインテグレーターとしての強みをアピールする。
 工作機械メーカーによる提案も注目したい。DMG森精機は5軸加工機「DMU50 3rd Generation」、ブラザー工業はコンパクトマシニングセンタの新機種「F600X1」を展示。地元メーカーである静岡鐵工所やフジ産業も出展する。地場産業のニーズに特化した提案も見どころに。安全靴、天然繊維高性能油吸着材、高精度ツーリング、食品産業用ブラシ、品質管理ソフトウェアなどを数多く並べる。
 楽しみながら、見て、触って、確かめられるのが、どてらい市の醍醐味。特別企画として、スタンプラリー、当日アウトレットなどを実施する。

東北どてらい市、生産性向上に直結する提案多数

 4月13日から2日間、夢メッセみやぎで開かれる「東北どてらい市」。主催店40社、出品メーカー250社の規模で開かれる予定だ。7000人の来場が見込まれる同展の見どころは多く、中でも独自のナノ密着技術で塗装実演する染めQテクノロジィは、全国各地で開かれるどてらい市でも、東北どてらい市が初出展になるという。
 工作機械関連は、生産性向上に向けて、5軸加工機などの最新鋭設備、ロボットシステムによる既存機の効率化を提案する。三和ロボティクスのマシニングセンタ用ロボットシステム「NEXSRT」、松浦機械製作所の5軸加工機「MX︱520」などがそう。住友重機械ファインテックは研削盤用ファインバブル発生装置を出展。既存のクーラント装置に取り付けるだけで、砥石の目詰まり防止による生産性向上、タンク内の清浄を保つ環境改善に効果がある点をアピールする。
 機工関連のテーマは「改ZEN」(改善)。業界で関心の高い▽省力・省人化▽生産性向上▽品質管理向上▽IoT▽安全対策▽BCP対策︱につながる製品を取り揃える。とくに注目したいのが人手不足対策の提案で、ロボット導入を後押しする展示が繰り広げられる。3月14日に省力化セミナーが開かれる予定だ。
 住建関連では、30年前との生活の変化を最新機能を通して振り返る構成に。インターネットを通じて、メーカーの枠を超えて連携できる商品を分かりやすく見せる展示も見どころになるだろう。ライフ関連では、地震などの自然災害に備えて需要が高まっている非常食、防災品コーナーを設置する。

北部九州どてらい市、九州最大級のモノづくりフェア

 「九州最大級のモノづくりフェア」をテーマに、マリンメッセ福岡で4月20日〜22日まで開かれる「北部九州どてらい市」。
 主催店は40社。工作機械、機工、ライフ関連メーカー246社が出品する。困りごとを解決する提案展示ゾーン、最新機種を一堂に展示する販売ゾーンで構成。「どてらい市の展示即売会の部分を強化しつつ、将来に向けた提案型の展示スペースをテーマ別に展示する」(事務局)。
 ゾーンは▽工作機械・切削・補要機器▽省人・自動化▽鉄骨板金▽搬送・物流機器▽IoT▽環境改善▽省エネ▽産業機器▽特選品︱のジャンルごとに分け、展示・実演を繰り広げる。
 中でも見どころは、出品メーカーによるコラボレーションだ。工作機械、補要工具、刃物、周辺機器の最適な組み合わせを見せることで、機械の能力を最大限に発揮する方法を提案する。将来予測されている生産年齢人口の減少、顕在化する人手不足、働き方改革に対する製品も多数用意する。
 特別セミナー(※事前申込制)も充実。レヂトンの「安全衛生特別教育セミナー」、ミツトヨの「測定工具の基礎知識講座」「測定の『自動化』『品質の見える化』『効率化』」が特設会場で開かれる。
 ライフ関連は、AI・ロボット技術搭載家電に代表される話題の商品を多数展示。体感型のブースが来場者を迎える。家族で楽しめる企画も満載だ。前回展で好評だった「お子様工作教室」(20日・21日※事前申込制)のほか、お腹も満足するご当地グルメ祭りを開催する。