連載

2019年5月15日号

なんば電機エンジニアリング、工作機械周辺のハンドロボットに特化

「壊れないシステム」県外にも提供

 工作機械や高周波焼入れ装置周辺のハンドリングロボット専門のSIer、なんば電機エンジニアリング(岡山市北区)は繁忙期を迎えている。創業から30年弱で、県内外の約20社から100台以上のロボットを納入した。4年ほど前から受注が急増し、2018年度だけで20台以上納めたという。
 「現在のロボットブームは人手不足とものづくり補助金が利用できることが後押ししているようだ。お客様は体力がある今のうちに自動化をしておかねばと急いでいる。熟練者の確保を含め現在の生産環境がこの先10年と続かないだろうし」
 創業者である難波智行社長はそう話す。「それにこの20年でロボットは劇的に変わり使いやすくなった。制御装置の処理速度は上がり、システムとしてできる仕事も広がった。すでに5本指ハンドが登場しており、今後はもっと進化するだろう」と見る。
 同社が手がけるロボットは汎用機からNC機まで各メーカーの機械に対応したシステムとして納入している。扱うロボットはすべてファナック製。可搬重量20キロ以下の少量多品種向けの独自システムの構築を得意とする。まれに165キロ可搬ロボットを複数台含む大型ラインを受注することもある。

7割はリピートと口コミ
 ファナック1本に絞った理由を難波社長は「NCを含め生涯にわたりソフトおよび部品を供給する方針をもち、耐久性がある。データ処理に優れており、なにより我々が使い慣れている」ことだと言う。他メーカーのロボットを指定されれば仕事は減ることもあるが、たいていのユーザーはロボットそのものに拘りがないという。「それにウチは少数精鋭でやっているので一度にそんなに多く受注できない。お客様に喜んでもらえる設備を提供していきたい」。

 ティーチングとプログラム作成にノウハウをもつ。同社のロボットシステムはティーチングペンダントを一切使用せず、納入後はユーザー自身がタッチパネルで都度ワークを登録していくことで、ティーチングなしに何種類ものワークに対応できるようになるという。
 ユーザーの多くは切削、研磨などを行う部品加工会社で、一部工作機械メーカーも含む。県外からの受注にも積極的に応じる。遠方で不具合があってもそうそう出向けないのにどう対処するのだろう。
 「ウチが納めたロボットはまず壊れない。ロボットそのものが優秀ということと、当社では納入先での不具合も電話対応で解決できるようにプログラムを組んでいるので、安心して使用していただいている」
 営業担当者はおらず、仕事の7割はリピートと口コミだ。「1台納入するとそこから毎年のように注文をいただけることが多い。納めたシステムを見た別のお客様が自社の仕事内容に合うかどうかを判断したうえでウチに声をかけてくれるので、まず失敗することなく導入でき、思いどおりの仕事ができると満足いただける」と好循環させている。

(写真=ユーザーの工場内でファナック社ロボドリルにロボット設備を設置、立ち上げ調整中のファナックM10iA 6軸ロボット)