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ダイヘン、アルミと鋼板を溶融接合

車向け、19年度内に製品化

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 ダイヘンは、アルミと亜鉛メッキ鋼板の異材接合技術を開発した。レーザとアーク溶接による異材接合は「世界で初めて」という。自動車メーカーを中心に提案を進め、2019年度内の製品化を目指す。
 融点や熱伝導率などの違いで困難だった溶融接合を可能にした。母材への入熱が高くなることで接合部に発生する脆弱な金属化合物も抑制。アーク溶接をベースにすることで、現在の溶接ラインで使用している治具などの設備が流用できるうえ、構造部材の形状や生産工程を大きく変更する必要をなくした。
 アーク溶接法として、スパッタ発生量を大幅に抑えられる同社独自の溶接法(シンクロフィード溶接法)に改良を加えたアルミニウム合金用電流波形制御法を採用した。接合部に必要な溶融金属を極低入熱で供給する。一方のレーザヘッドは古河電気工業のビームモード制御技術を採用。レーザを最適な形状と入熱量で接合部に照射し、幅広いビードを形成する。

 自動車用として使われる6000系アルミと鋼板の接合を想定して開発した。対応可能な最大板厚は、アルミで2ミリ、鋼板で1.6ミリとした。ポイントに挙げたのは、アルミ溶接で使われる5000系溶接ワイヤの活用。母材破断する接合強度を可能にした。
 販売価格は未定。実用化に向けて、製品開発と並行して顧客の生産現場でフィールドテストを実施する。溶接機事業部の惠良哲生研究開発部長は、「システム構成は、アーク溶接設備にレーザヘッドと発振器が加わったようなイメージを考えている。まずは自動車向けにアルミと鋼板の接合で提案していく」と話した。

(2019年6月10日号掲載)