コラム

2019年8月10日号

 40歳までに自分を変えられない奴はまず無理だね。仕事で新しい発想も出てこないよ―。筆者がちょうど40になろうとする頃、仕事で付き合いのある一周りほど年上の、少々インテリぶった先輩が酒の席で冷ややかに話した▼もしかこちらへのあてつけ? まあいい。「鉄は熱いうちに打てと同じですね」。差し障りのない言葉を返した▼すると先輩は「人間は慣れてしまうんだよ」と結論めいたことを言う。「同じ仕事、同じ生活、同じリズム。慣れに埋没して5年も10年も経つと、もう変えなきゃなんて気は湧いてこないな」▼「それに40歳ともなると、感情の振幅も緩やかになるから、突然の意欲も出やしない。鮮度を失った中年オヤジになってからでは遅いんだよ」。釘を刺すように決めつけた▼果たしてそうだろうか。筆者は、いい意味でも悪い意味でも、人間はいくらでも変わり得ると経験から知っているつもりなのだが▼けれど先輩の話にも一理がありそうだ。非日常というとオーバーだが、普段と違う新鮮な何かをしないでいると、時々、環境に埋没した自分を見る気になる▼さて、平均年齢40歳ちょい越えの弊社では、まだ遅くないゾと今年から多数の教育・研修制度を開始した▼大学教授の講義を聞き、全員によるディスカッション形式で自社分析をする。企業を訪ね企画立案の勉強会を開く。まだ効果は見えぬが、日常とは違う空気感は新鮮だ▼…この夏休み、皆さんは新鮮な経験をされる(た)だろうか。