コラム

2019年8月25日号

 天気予報が「秋雨前線の影響が…」と季節の移ろいを教える。もうすぐ秋、早いものだ。暑さの和らぎは歓迎だが、夏の終わりはどこか淋しい。夏休みの終了を嫌った子供の頃の想いが胸に残っているからだろうか▼と、オセンチな出だしになったが、そんな感傷などすっ飛ばし、トップアスリート達は次の「夏」に賭ける。東京五輪だ。本番まで一年を切り、出場枠を目指し、メダル獲得を狙い、いい緊張感が高まっている▼今の一流アスリートを見ると、主観だが、みんな笑顔がいい。スポーツを楽しむ姿があり、理に適った練習メニューを真剣に積みあげてきた自信が漲っているようで頼もしい▼メダル候補の種目もいつの間にかどんどん増えている。いったい何がどう変わったのだろう▼無論、素人がそのわけをめぐらせても「下手の考え休むに似たり」だが、昔みられたスポ根とは違って、肉体作りも、技術習得も、訓練は常に合理的で、より科学的根拠に基づいたスタイルに変わったとうかがえる▼まだ体罰・しごきの古い体質は一部に残り、時折問題になっているが、趨勢を捉えれば、練習スタイルの改革効果がテキメンに現れていることに誰もが目を見張るのではないか▼いや、これはスポーツ界だけでなく社会的な現象でもあろう。ビジネス社会が取組む「働き方改革」にも通じるところが大きい。やり方次第で伸ばせるということだ。改革を通じ「馬肥ゆる秋の収穫」を手元に引き寄せてみたい。