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国内最大級の工作機械見本市、MECT2019(メカトロテックジャパン2019)

過去最多477社、25カ国・地域出展

―今号(10月10日号)の紙面特集より、ここでは国内最大級の工作機械見本市、MECT2019を掲載―。
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 国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2019」(主催=ニュースダイジェスト社)が10月23日から4日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開かれる。出展者数は過去最多となる477社・団体。全体の12.7%にあたる58社が初出展となる。展示規模はリーマン・ショック前の2007年展に次ぐ1941小間で、前回展を上回った。設備投資が下降傾向のなかでの開催になるものの、生産性向上、新材料対応、自動化、働き方改革など、製造業が注目するテーマは多い。
 メカトロテックジャパンは「MECT」の名称でも知られる工作機械を中心としたFA技術専門展。1987年にスタートし、今回で通算17回目を数える。西暦奇数年、つまり日本国際工作機械見本市(JIMTOF)がない年に開かれることから、新製品を大々的に発表するイベント、生産財市場のトレンドを知る機会として注目度も高い。
 共催は愛知県機械工具商業協同組合。9月25日に開かれた記者会見で同組合の水谷勝彦理事長は「メーカー、流通、お客様をつなぐイベント、情報提供の場を提供できることを嬉しく思っている。景気の良し悪しもあるが、ここにきて『ロボット』という新しい展開も出てきている。MECTを一つの起爆剤にしたい」と期待を込めて話した。
 出展者数は過去最多の477社・団体。海外から中国や台湾など25カ国・地域が提案する。主催者の事務局担当者は「小間数は歴代2位。ポートメッセなごやのキャパシティいっぱいまで使っている。工作機械の市況は下降気味ながら、EVや5Gといった新しい技術に最適な機械を求めて来場いただけるのでは」と話す。
 前回の来場者数は9万2305人。「来場者目標として8万人を掲げているが、おかげさまでここ最近は毎回達成している」(事務局)という。

自動化にスポット

 工作機械見本市といっても出展分野は幅広く、加工以外にも▽測定・試験▽環境安全▽自動化▽搬送▽洗浄▽新素材−などの関連製品が数多く並ぶ。主催者が集計したところによると、予定されている新製品(1年以内に発表されたもの/9月18日時点)は1426点。会場内には工作機械だけで大小含めて270台、鍛圧・板金機械が21台展示される。
 ほかの分野に関する実機展示数は明らかになっていないものの、事務局は「IoTやAIが中心となってくるのでは」「AGVと協調ロボットを組み合わせた製品も増えている。上流から下流まで自動化する提案もあるだろう」と見る。
 自動化に関連する見どころの一つがポートメッセなごや1号館に40小間の規模で設けられる「コンセプトゾーン」だ。製造現場向けの最新技術を実演展示する企画で、今回は「中小必見!ロボットで現場が変わる」をテーマに掲げる。
 収益性、スペース、人材・情報不足など、産業用ロボット導入を見送る課題の解決に向けて、中小企業に最適な活用方法や高度化システムなどを紹介する。
 「ロボット切削で広がる可能性」として、安川電機が国産高剛性ロボットを世界初披露する。トライエンジニアリング、イワタツールとのコラボ企画。ロボット向けに開発した工具と組み合わせ、複数素材の切削加工を披露する。ロボット上部に、小型ロボットを配置した新たな活用法も提案。ロボットで切削加工する優位性と今後の可能性に迫る。
 「懸念されているロボットの剛性不足を解決するために、MECTに合わせて共同開発した切削加工システム。CFRPのほか、刃物が負けてしまう焼入れ鋼にも挑戦する」(事務局)という。
 デンソーウェーブが協力するテーマは「軽くて小さいロボットはこう使う」。重量4キログラム、設置面積約200平方センチメートルの協働ロボットを使用する。ネジ締めのほか、初披露となるラベル貼りや精密部品の組み付け、ロボット化が難しかったFPC(薄い絶縁体/プラスチックフィルム)の組み立てなど、小型・軽量ロボットの利点を活かした活用例を複数提示する。
 作業現場に数多く存在する筋力が必要な「重筋作業」にも焦点を当てる。解決策として提案するのは、可搬重量35キログラムのファナック製ロボット。重さ20キログラムのロボットアームの組み立て工程を見せる。
 体験できるコーナーも用意した。小型部品を一緒に組み立てるというもの。ABB製協働型双腕ロボットとともに、塗装機部品の組み立て作業ができる。「完全に人の代わりになるロボット。二人で作業するイメージを持っていただければ。随時体験できるコーナーになっている」。
 会期3日目の25日には、コンセプトゾーン内の特設ステージで「ロボットで描く生産現場の近未来」と題した特別セミナーが開かれる。デンソーウェーブ、独・制御機器メーカーのベッコフオートメーションによるスペシャルトークセッションとして無料で聴講できる。
 主催者企画はほかにもある。交流センター3階会議ホールでのセミナーは、「新時代のクルマづくり」、「航空機製造の最新トレンド」、「広がるロボットの可能性」のテーマ別に初日から3日間開催。トヨタ自動車、日産自動車、ボーイングなどがモノづくりの今後について語る。
 聴講料は無料。予約は公式ウェブサイト(mect-japan.com)で受け付けている。講演ごとの入れ替え制につき、聴講希望の講演をそれぞれ申し込む必要がある。申し込みは先着順。定員(各400人)に達し次第、受付を終了する。