コラム

2019年11月25日号

 散髪した後、スーパーで食料を購入。隣接するクリーニング屋と薬局に寄り、LED電球を買いに家電ショップへ行った。ごく普通の、何事もない休日の午後。しかし小生、レジに行く都度「持っていません」、「イヤいいです」と繰り返す羽目になり、少々辟易とする▼持ってないのはポイントカードやサービス券の類。お持ちですか?と聞かれ、NOというと、ならばすぐ作れますよと追いかけてくる。店によって毎回そう。どうも苦手だ▼その種のカードを全部持ったら財布はパンパンだし、以前サービス券があるつもりが、ゴソゴソ長々と探したあげく、持ち合わせていなかった苦い経験もした▼ええい、もうこの手の世界とおさらばしようと決めた次第。けれど、消費増税と引き換えに、交通系ICカードや各種電子マネーを使えば2%や5%の即時還元が期限付きで実施されることになり、考えを柔軟に変えるべきかなと自問もする▼会社の後輩に話すと「そりゃそうでしょう、もっとスマートに生きましょうよ」と諭された。でも、どこかせせこましくないか▼右も左も似たポイントサービスで色褪せたというか、もっと他で勝負してと言いたくなる。小さなサービスを、小まめに享受するよう強いるような社会は、おとなしい、従順でふわりとしたニュートラルな人間ばかり生まないか▼いや、そういう企図がポイント全盛時代の裏側にあるのではと、小生、陰謀論者ではないが、ついそう思ってしまう。

(2019年11月25日号掲載)