連載

2019年12月10日号

インフィニティソリューションズ、製造業の「挑戦者」をサポート

無限大の解決策をロボットで提案

 徳川家康に「日の本一の兵」と言わしめ、二度に渡り徳川勢を打ち負かした真田幸村ゆかりの地、長野県上田市。かつて激しい合戦が行われた県道沿いには、いまや数々の量販店が立ち並ぶ。その一角にある、高級輸入車ディーラーを思わせるモダンな建物がインフィニティソリューションズの本社だ。
 社屋に足を踏み入れると、鮮やかなオレンジ色のKUKA製ロボットの数々が迎えてくれる。最新の協働タイプは7軸それぞれが滑らかに動き、まるで生き物を想起させる。その隣には静岡鐵工所の小型マシニングセンタ「DT―30N」と組み合わせたロボが、ワークの搬送とバリ取りを行うデモを見せる。ガラス張りのショールームに歩を進めると、KUKA社最大クラスの高重量可搬ロボが大型の切削用スピンドルを携え鎮座する。「KUKAロボットのショールームとしては日本最大級」と胸を張るのは、同社の小山田聡社長。
 同社はCAD/CAMメーカーの営業マンだった小山田社長が、CAD/CAMソフトウエアの販売及び金型の設計から開発、製造を行うため2006年に設立した。現在の売上構成の比率は金型6割、設計・製造用ソフトウエア及びロボットSI事業は4割という。
 「製造業がシュリンクしていく中で、新たな活路を見出す必要があった」という小山田社長は、2015年より産業用ロボット事業に着手。設計ソフトや金型の開発、製造で培った知見を元に、様々なメーカーのロボットを吟味した結果、KUKAのロボットに行き着いた。
 「繰り返し精度や加工パスの再現性が高く、淀みない精密加工が可能な点や、ワークをしっかりと把持できる剛性の高さにほれ込んだ」
 2017年にはKUKA社のオフィシャルシステムパートナー契約を締結。昨年は早くも日本国内でのKUKA製ロボット販売2位になるなど伸長著しい。

ロボ導入に必要な「覚悟」
 躍進の理由は「一度ロボットを入れて頂いたユーザーのリピート率が高い」という点にある。建設用治具メーカーのA社は、溶接と研削加工に数名の作業員を配置していたが、いずれも自動化することで人員の削減と売上2倍を達成した。そののち、すぐにロボット3台による溶接自動化システムの発注を受け、具現化したという。
 「これまで弊社でロボットを納入させて頂いたユーザーは、全員が挑戦者だった。ロボット導入は安くないので、ユーザーはそれなりに覚悟を決めなければならない。その覚悟とチャレンジがカタチになるよう、しっかりと利益が上がるシステムを提案していきたい」
 かく言う小山田社長もSI事業はもちろん、自社の事業領域で多岐に渡るチャレンジを継続している。金型製作は中国3拠点に自社工場を設け、現地人材を育成。ジャパンクオリティと変わらない金型を提供している。また、今秋には金型向けCADメーカーのC&Gシステムズと協業し、AIやビッグデータを活用した部品加工専門のCAD/CAMソフト「Parts CAM INFINITY」をリリースするなど精力的だ。
 昨今、様々な業種にSIerが進出しているが、小山田社長は「ウチは金属加工系の製造業一本で行く。それ以外は私が分からないから」と、笑顔で強い決意を滲ませる。

(写真=最新の協働ロボやマシニングセンタと一体化したバリ取りロボが居並ぶ)

(2019年12月10日号掲載)