コラム

2020年1月25日号

 本紙発行の1月25日は日本で最低温度を記録した日だ。明治35年のこの日、旭川市でマイナス41度を観測した▼零下10度を下回ると、寒いを通り越し、防寒着をまとってもカラダに刺すような痛みを感じるそうだが、この日、市民はどう大寒波をやり過ごしたのだろう▼かたや今年は記録的な暖冬だ。このほど気象庁は、暖冬・少雪が2月中旬まで続く傾向と、1カ月予報で発表した▼スーパーに行けば白菜はじめ野菜が大型化していることに気づく。暖かい日が続き、スクスク育った結果なのだが、良くない予感が頭をよぎる▼きっと逆も真なりで、低温環境が必要な生き物は育ちにくく、近海で捕れた冬に旬な魚など、十分に成育できないか、冷温の北を目指し移動しているのか…。食物連鎖とも絡み合い、異変は自ずと拡大するだろう▼「蝶の羽ばたき」という言葉を思い出す。まさに蝶の羽ばたきのような些細なことが要因となって、やがて大きな現象の変化をもたらすという意味だ。カオス力学で唱えられた▼悲観が過ぎるかもしれないが、大宇宙から見れば誤差にも入らないであろう僅かの気温の変化を受け入られないのが人類を含め多くの地球上の生物だ▼地球温暖化の問題は、様々なポジショントークが思惑と猜疑うず巻くなかを入り乱れ、真実をみえにくくしているが、是非とも無私の精神で人類の叡智をこの問題に傾けて欲しい▼もう手遅れという時期は、ひたひたと迫っているのかもしれない。