PICK UP 今号の企画

ここまでできる! 最新住設機器

操作性向上、CO2削減にも貢献

―今号(6月25日号)の紙面特集より、ここまでできる! 最新住設機器を掲載―。
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 新型コロナウイルスの感染対策として在宅勤務が広がっている。自宅で過ごす時間が長くなるのにともなって、扱いやすく省エネな住宅設備機器の人気が今まで以上に高まるのではないか。使用頻度・時間が増えると、光熱費も気になる。そこで操作性や省エネ性を満たす最新製品に注目してみた。
 在宅勤務の広がり(パーソナル総合研究所が4月中旬に実施した全国調査では、自宅で仕事する正社員は27・9%と前月から倍増)を受け、エアコンや扇風機、サーキュレーターの需要が高まっている。家電量販店などでは例年より約1カ月早い5月から売れ行き好調という。6月に入ってからは梅雨の蒸し暑さが追い風となっているようだ。
 ルームエアコンは空調効率を高めるため、密閉空間で使うのが基本。一般的なエアコンは室内空気を循環させるだけで外の空気を取り入れることはできないが、ダイキン工業の「うるさらX」は窓を開けることなく屋外から新鮮な空気を取り入れられる(給気換気機能)。同社は「コロナ禍において家で過ごす機会が増えるなか、家族みんなが集まるリビングや寝室の空気を清潔に保ちたいというニーズが高まる」と予想する。
 日立ジョンソンコントロールズ空調のエアコン「白くまくん」プレミアムXシリーズは、熱交換器自動掃除「凍結洗浄」とファン自動掃除「ファンロボ」に加え、業界で初めてエアコン室外機の熱交換器を自動で掃除する機能を搭載。「これらの機能により、汚れによるエアコンの風量低下を抑え、エアコンの性能低下によるムダな電気代の発生を低減する」と言う。年間消費電力量を抑えてもしっかりと空調するパワーを合わせもつPAM制御技術も強み。この技術を搭載した同社のルームエアコンは2019年に国立科学博物館「重要科学技術史資料」に登録されたという。

学習する給湯機

 家庭のエネルギー消費の3割を占めるとされる給湯機にもさまざまな機能が加わってきた。ノーリツの空気熱とガスで湯をつくる「家庭用ハイブリッド給湯・暖房システム」はその高い省エネ性(給湯・保温一次エネルギー消費量を基準給湯機より約44%削減)からZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にも好適という。賢さも増している。湯の使用状況を学習してヒートポンプが自動で作動し、必要と予測される時間に必要な量だけ貯湯。予想以上に湯が使われたときには内蔵の高効率ガス給湯機が燃焼して湯をつくる。「すべて自動で作動するためユーザーは貯湯量などを意識しなくても快適にお湯が使える」と言う。価格を抑えた「ユコアHYBRID-S」を今年4月に発売し、ハイブリッド給湯の普及に弾みをつける(シンプルリモコンとのシステム希望小売価格は税別66万円と従来品より約10万円抑えた)。
 ダイキン工業の「ダイキンエコキュート」は沸き上げ時間をずらすことで光熱費を抑える。これまで料金の比較的安い深夜電力を使って沸き上げるのが一般的だったが、あえてその一部を翌日の日中にシフトする(昼間シフト機能)。太陽光発電の固定価格買取期間の満了を迎えた卒FITユーザーの多くにとって売電するより自家消費するほうがお得だからだ。「卒FITユーザーは今後も順次増大していくため、太陽光発電をご利用で期間満了を迎えている、もしくは満了時期が近づいているお客様には本機能を利用されるのが大変お得」と従来機能「パワフル高圧」「マイクロバブル(別売品)」とともに勧める。
 リンナイのハイブリッド給湯・暖房システム「ECOONE」は高い省エネ性(従来のガス給湯機より給湯光熱費を62%削減)もさることながら、災害時対応が充実している。停電時でもガスが供給されている場合は、太陽光発電が付いていれば太陽光の自律運転機能を使ってガスのみの給湯運転により湯が使える。「電気もガスも供給停止した場合でも蓄電池からの限られた供給電力を用いて給湯運転ができる」と言うから驚きだ。

お風呂で健康管理

 フルオート、オート、給湯専用タイプと幅広いエコキュートを揃えるコロナは、家族の見守り機能を充実させている。フルオートタイプに付けた「湯上りタイマー」機能は、設定時間が経過すると光と音で長湯であることを知らせる。新たな機能として、長湯を知らせた後、居眠りなどで入浴者の動きが少ない場合には台所リモコンから光と音で注意を促し、入浴事故の予防に役立てる。「スマホアプリ『コロナ快適ホームアプリ』と連携することで、外出先からお風呂の湯はりなど給湯機の遠隔操作ができるほか、お子さまやご高齢者の入浴状況をスマホで確認できる」と言う。
 パーパスもスマホをリモコンとして遠隔操作できるアプリを提供している。エコジョーズ向け「パーパスコネクト」がそれ。「自宅の台所リモコンとつなげることで外からも風呂の準備ができ、帰宅してすぐに温かいお風呂に入れる」と言う。操作以外にも給湯機の使用エネルギーの見える化、家族の健康管理(体脂肪率や消費カロリーの測定)などにも使える。
 浴室全体をサラウンドスピーカーにするのはタカラスタンダード。マグネット式の「どこでもスピーカー」(Bluetooth接続)は、ベースが鉄のホーロー壁であればどこにでも自由にくっつけられる。スピーカーに内蔵されたアクチュエーターが音を壁パネルに振動として伝え、「浴室全体がスピーカーになる。お風呂だけでなくキッチンなどどこでも使える」。

宅配ボックスでCO2削減

 インターネット通販やフリーマーケットサイトの利用拡大で宅配ボックスが広がりつつある。LIXILの「スマート宅配ポスト」はスマホで解錠し複数の荷物が受け取れる。集荷依頼や宅配業者専用パスワードの設定もスマホででき、投函や取り出しの様子までスマホで見られるので安心だ。
 LIXILが東京都江東区・江戸川区で行った「IoT宅配ボックスによる再配達削減『CO2削減×ストレスフリー』実証プロジェクト」では宅配ボックスの設置により再配達率が41%から16%に減少。
 これにより約141時間の宅配事業者の労働時間削減、約301㌔グラムのCO2削減につながった。
 今後について同社は「クラウドサービスとの連携で『スマート宅配ポスト』のデータをオープンな仕様として利活用していく。さらに宅配業者および関係者様とつながることで、さまざまな社会サービスとの連携を目指していく」としている。