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今号(7月10日号)より

モノづくりのデジタル化は、もう四半世紀前からその必要性が指摘されてきた。今はIoTやAI、DXの活用普及が現実のものになり、もはや必要性云々のレベルではなく、必須事項になった感がある。今年のものづくり白書は、こうしたデジタル系技術の活用で、我が国製造業が大きく遅れを取る現状に強い懸念を示している。

確かにデジタル・次世代化のテーマは重みを増し、毎号ほぼモノづくりに関する特集面を設ける弊紙も、近年はロボットによる自動化やIoTの活用など、製造革新に向けたデジタル系の特集を組むケースがうんと増えている。

ところが足下をみると、デジタル化によるプロセス改革で飛躍した生産性を手中にしようにも、そうは簡単にいかない工程がある。人のノウハウや経験値がモノをいう部分がそうで、今号の特集のなかで取り上げた「バリ取り」もそのひとつだ。

加工時に必ずといっていいほど出てしまうのが「バリ」。それもどの部分でどういう形のバリが出るかは、まず事前に察知不能だ。それでいてバリ取り・エッジ仕上げなどの後処理は、製品の良し悪しを決定づける重要な工程である。本特集では「モノづくりの要所」という副題をつけ、バリ除去の技術を、自動化システムの創作例なども含めクローズアップした。

この分野の「学」の世界の第一人者と知られる北嶋弘一氏(関西大学名誉教授)は本特集に寄せて「昨今の人手不足・技術者不足を補完するためには。自動化技術が必須であることは言うまでもないが、サイクルタイム短縮のキーポイントは後処理工程の合理化にあるといえる」―と記している。