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ピッキングに「ウエアラブル端末」

ハンズフリーで作業集中

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA直接身に付けて持ち歩ける小さなコンピュータ「ウエアラブル端末」が、ピッキング作業にも浸透し始めている。最大の利点は両手が自由になること。ハンディターミナルなしで、商品の出し入れから在庫管理までこなせる。棚出し、大型・重量物の運搬、工具や部品の持ち替えが頻繁にある工程など、作業効率による時間短縮だけでなく安全性向上の点でも期待されている。

■発音設定で不特定多数に対応
 2月19日から20日まで、マイドームおおさかで開かれた「第12回自動認識総合展大阪」。サトーは、ワイヤレスヘッドとⅰPod touchによる音声認識システムを実演提案した。 ピッキング指示書に書かれた内容を音声で聞き取り、作業が完了したら音声で報告する。基本的にはワイヤレスヘッドだけで完了。アームバンドで手首に装着(ネックストラップにも対応)したⅰPodは、帳票などの音声内容や商品画像を画面で確認したいときに使用する。
 どの棚に、どのような商品が入っているのか。管理する場所やそこに納める品番といったシステム上の基本情報は、顧客の要望に合わせてサトーがカスタマイズする。音声で入力する言葉の表現もそうだ。「返品」「出荷」「一覧(画面表示)」「商品検索」など、業種や業務内容に合わせて音声エンジンに反応する言葉を変更できる。
 音声認識のためのボイストレーニングがいらない点もポイントに挙げる。20~30分かけて一人ひとりの声紋を覚えさせるのではなく、あらかじめ設定した発音に反応する方法。例えば、1なら「いち」、Aなら「えー」、ハイフンなら「の」と言った感じだ。
 ブースで説明していた関西支社FA事業の担当者は、「発音をひらがなに置き換えるイメージで、誰でもすぐに使える。品番など特別な読み方があったときでも、もちろん対応できる」と話していた。

■手間とミスを減らす
 ウェルキャットが発表した端末は、ハンディターミナルの機能を縦86×横50×厚み19.5mmのコンパクトボディに集約した。バッテリー(連続使用10時間)を含めた重量は94g。ハンズフリーで求められる、「小さく、薄く、軽く」を具現化した。
 手首や手の甲に装着し、バーコードやIQコードの読み取りに使う。読み取り対象に近づけたら自動的にスキャンする加速度・近接センサーを内蔵。密集したバーコードの中から、指差しで入力したい部分だけで正確に入力できる機能(特許出願中)は業界初という。「わざわざハンディターミナルを取りに行く必要が省けるし、しっかりつかむ、丁寧に取り扱う上で両手作業は不可欠だ」(営業推進部)。  
 電子ペーパーラベルやバーコードによる入出荷管理システムを提案した凸版印刷のブースでは、マテハンメーカーのダイフクが開発したカートピッキングパッケージとの組み合わせが注目を集めた。台車にはタブレット端末とバーコードリーダが取り付けられており、ピッキングと同時に商品バーコードを読み取れるようになっていた。
 端末画面には、指示内容や商品画像を表示する。出荷単位が紛らわしいものや目視確認が必要な部分を見せることで、ポカミスを防止。ピッキングした商品が「OK」か「NG」か、さらには指定した数に到達した時点でも音声・サウンドで知らせてくれる。一切画面を見ずに集中して取り掛かれる工夫で、1台から導入できるという。

(画像:タブレット端末の画面には、ピッキングの指示内容を表示。カートに取り付けることでハンズフリーで作業ができる(凸版印刷・ダイフク)