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三菱重工プラテック、コスト低減可能な混練・射出成形機

メーカー名商品名
三菱重工プラスチックテクノロジー混練・射出成形装置「D―LETシステム」

ガラス繊維とPP樹脂を単一工程で

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 三菱重工グループの三菱重工プラスチックテクノロジー(三菱重工プラテック、本社・名古屋市)はこのほど、ガラス繊維とポリプロピレン(PP)樹脂を高強度の長繊維強化プラスチック(LET)成形製品に、単一工程で加工できる混練・射出成形装置「D―LETシステム」を開発、販売活動を始めた。
 独自のスクリュ形状やガラス繊維供給方法などの工夫により、混練済みの材料ペレット(コンパウンド)を購入する必要がなく、製造コストを下げられるのが特長。同社では、自動車の軽量化などに向けた金属部品の代替需要を中心に、新用途を含めた市場拡大を図る方針だ。
 同システムは、専用スクリュや樹脂およびガラス繊維の自動供給装置等のハードと、樹脂の溶融量に合わせてガラス繊維を供給する協調制御、溶融させた樹脂にガラス繊維を高い均一性で分散させる専用ソフトの融合により構成。樹脂材料とガラス繊維を素材レベルでシステムに投入して射出成形ができ、高強度・高剛性のLFT成形品が得られるという。
 コスト面では、コンパウンド材料を購入して射出成形する場合に比べ、25%程度の原料コスト低減効果が見込めるほか、混練工程を射出成形工程と一体化したことにより、製造ラインのコンパクト化を実現。さらに、同システムの開発で協力関係にある日本電気硝子が製造するガラス繊維を使用する場合の材料配合レシピを提供するサービスを導入、ユーザーサポートも充実している。
 自動車製造業界では現在、燃費性能向上を目的に車体軽量化の動きが活発で、金属部品をプラスチック製に転換するニーズが拡大しているのが現状。特に、大物部品や外装部位などは、高い強度や剛性が求められることから、「長繊維強化プラスチック製品の中に長い繊維長をできるだけ維持して大物成形品をつくる技術への関心が高まっている」(同社)という。
 このため、同社では、需要増加が明確なガラス・PPの長繊維プラスチック成形品を低コストで製造可能な同システムを優先開発した。自動車関連以外にも大物家電製品分野や建物内外装品分野などさまざまな製造業界に提案型営業を推進。新用途開拓や応用技術開発に加え、同システムの適用範囲をガラス・ポリアミド樹脂(ナイロン)成形品や炭素繊維強化プラスチックなどにも拡大する考えだ。